ドル建てで金(ゴールド)を購入した場合、利益や損失は金価格の変化だけではなく、為替レートの変化によっても変わります。円安になると海外資産の円換算額が増えるため、金価格が同じでも利益が発生する場合があります。この記事では、ドル建て金投資で円高・円安が損益にどのように影響するのか、具体的な数字を使って解説します。
ドル建て金投資では2つの値動きを考える必要がある
ドル建てで金を保有する場合、損益は「金そのものの価格変化」と「ドル円の為替変動」の2つの影響を受けます。
例えば、金価格が上昇していなくても、購入時より円安になれば、ドルで保有している金の円換算価値は上昇します。
反対に、金価格が上がっていても円高が進むと、円換算した利益が小さくなったり、場合によっては損失になることもあります。
購入時のドル建て金額を計算する
今回の例では、15,000円で1ドル150円の時に金を購入しています。
まず、日本円をドルに換算すると、購入した金額は以下のようになります。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 投資金額 | 15,000円 |
| 購入時為替 | 1ドル=150円 |
| 購入したドル額 | 15,000円÷150円=100ドル |
つまり、この場合は100ドル分の金を購入したことになります。
売却時の円換算額を計算する
その後、金価格が上昇して20,000円相当になり、さらに1ドル160円になったとします。
ここで注意したいのは、20,000円という金額がどの時点の円換算価格なのかという点です。ドル建て投資では、最終的にはドル価格で計算する必要があります。
例えば、購入した金100ドル分が売却時に125ドルになった場合、為替レート160円で円換算すると以下になります。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 売却時ドル金額 | 125ドル |
| 売却時為替 | 1ドル=160円 |
| 円換算額 | 125ドル×160円=20,000円 |
この場合、売却額は20,000円となり、購入額15,000円との差額は5,000円の利益になります。
利益の内訳は金価格上昇と為替差益に分かれる
今回の利益5,000円は、単純に金価格が上昇した利益だけではありません。
例えば、金価格がドルベースで同じだった場合でも、1ドル150円から160円になると、円換算では約6.7%上昇します。これは円安による為替差益です。
つまりドル建て資産を持つ場合、円安になると海外資産の価値が押し上げられる効果があります。
逆に円高になると利益が減ることもある
ドル建て金投資では、円安が有利に働く一方で、円高になると注意が必要です。
例えば、金価格がドルベースで上昇していても、1ドル160円から140円になるような円高が進むと、円換算した資産価値は下がる可能性があります。
海外資産への投資では、投資対象の価格だけではなく、為替の動きも確認することが重要です。
ドル建て資産の損益計算で注意するポイント
実際の投資では、売買手数料や為替手数料、税金なども考慮する必要があります。
例えば、金ETFや海外の金融商品を利用する場合、購入時と売却時に為替コストが発生することがあります。そのため、表示上は利益が出ていても、実際の手取り利益は少なくなる場合があります。
また、投資商品の種類によっては、金価格だけでなく運用コストや市場価格との差も影響します。
まとめ
ドル建てで金を購入した場合の損益は、金価格の変化と為替レートの変化を合わせて考える必要があります。
今回の例では、15,000円を1ドル150円の時に投資し、売却時に金の価値が20,000円相当になり、為替も1ドル160円になった場合、差額として5,000円の利益になります。
ドル建て資産では、円安による為替差益が利益を押し上げることがありますが、反対に円高によって利益が減ることもあります。投資判断では、金価格だけでなく為替の動きも合わせて確認することが大切です。
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