夫婦それぞれが保有している株式を、相手の証券口座へ移したいと考えるケースがあります。しかし、株式は現金のように簡単に送金する感覚で渡せるものではなく、証券会社の手続きや税金の確認が必要です。
この記事では、夫婦間で保有株式を贈与する場合の基本的な仕組み、証券口座間での移管方法、特定口座の株式を移す際の注意点、贈与税について詳しく解説します。
株式は夫婦間でも贈与することができる
上場株式は、夫婦間であっても贈与することが可能です。株式の名義を変更し、受け取る側の証券口座へ移管することで、実質的に株式を譲り渡すことができます。
例えば、妻が保有している株式500株を夫へ渡したい場合、妻の証券口座から夫名義の証券口座へ株式を移す手続きを行います。現物株式をそのまま移動させる形になるため、売却して現金化する必要はありません。
ただし、株式の移管は自由に好きな証券会社へ移せるわけではなく、証券会社ごとの対応や手続き方法を確認する必要があります。
証券会社が違っても株式移管は可能な場合がある
株式の贈与では、贈与する側と受け取る側の証券会社が異なっていても、一定の条件を満たせば移管できる場合があります。
例えば、楽天証券で妻が保有している株式を、野村證券の夫の口座へ移したい場合でも、証券会社間の移管手続きによって対応できる可能性があります。
ただし、証券会社によって受付方法や必要書類が異なります。また、一般的な売買による移管とは異なり、贈与目的の場合は専用の手続きが必要になることがあります。
特定口座の株式を贈与する場合の注意点
特定口座で保有している株式を贈与する場合、注意したいのが取得価格の扱いです。
株式を贈与すると、受け取った側は単純に贈与時点の株価で取得したことになるわけではありません。将来売却する場合の取得費は、贈与した人の取得価格を引き継ぐ形になります。
例えば、妻が1株1,000円で購入した株を、現在2,000円になった時点で夫へ贈与した場合、夫が将来売却するときには妻が購入した1,000円を基準に譲渡益が計算されることになります。
株式贈与には贈与税が発生する可能性がある
夫婦間であっても、株式を無償で譲り渡すと贈与税の対象になる可能性があります。
贈与税には年間110万円の基礎控除があります。そのため、贈与した株式の評価額が110万円以下であれば、一般的には贈与税の申告や納税が不要になる場合があります。
例えば、500株の株価が1株3,000円の場合、評価額は150万円になります。この場合、基礎控除を超えるため贈与税について確認が必要になります。
なお、株式の評価方法や申告の必要性は状況によって異なるため、高額な株式を贈与する場合は税理士など専門家への相談も検討すると安心です。
夫婦間の株式移動で売却した場合との違い
株式を移す方法としては、贈与ではなく一度売却して現金を渡す方法もあります。しかし、この場合は株式を売却した側に譲渡益が発生する可能性があります。
例えば、購入時より株価が上昇している株を売却すると、利益部分に対して所得税や住民税などが課税される場合があります。
一方、贈与の場合は売却を伴わないため、譲渡益課税のタイミングや税金の種類が異なります。それぞれの方法の違いを理解して選択することが重要です。
株式贈与を行う際の具体的な流れ
株式を夫婦間で贈与する場合、一般的には以下のような流れになります。
- 贈与する株式や数量を決める
- 受贈者(受け取る人)の証券口座を準備する
- 証券会社へ株式移管の手続きを申し込む
- 必要書類を提出する
- 株式移管後、贈与税の確認や申告を行う
手続きでは本人確認書類や贈与に関する書類が必要になる場合があります。事前に利用している証券会社へ確認するとスムーズです。
まとめ
夫婦間で株式を贈与することは可能ですが、現金のように簡単に移動できるものではありません。証券会社間の移管手続きや、特定口座の扱い、贈与税について確認する必要があります。
楽天証券から野村證券など、異なる証券会社への移管も可能な場合がありますが、具体的な対応は各証券会社によって異なります。
特に株式の評価額が大きい場合は、手続きを始める前に証券会社や税理士へ確認し、税務上問題がない形で進めることが大切です。
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