長期金利が3〜4%になると住宅ローンは苦しいのに国債を買えば得なのか?金利上昇の仕組みを解説

資産運用、投資信託、NISA

長期金利が上昇すると「住宅ローンなどの借入金利が上がって家計が苦しくなる」と言われる一方で、「それなら長期国債を買えば高い利息を受け取れるのでは」と疑問に感じる人も少なくありません。実際には、金利上昇は資産を持つ人と借金をしている人で影響が異なり、単純に国債を買えば問題が解決するというわけではありません。

長期金利が上昇すると何が起きるのか

長期金利とは、主に10年物国債の利回りを基準に決まる金利です。この金利は住宅ローンの固定金利や企業の長期借入金利など、多くの金融商品の基準になります。

例えば長期金利が1%から4%に上昇すると、金融機関はより高い金利で資金を調達する必要があるため、住宅ローンの固定金利や企業向け融資の金利も上昇しやすくなります。

そのため、すでに大きな住宅ローンを抱えている人や、新しく借入をする人にとっては負担が増える可能性があります。

長期国債を買えば住宅ローンの負担を相殺できるのか

長期金利が上昇すると、新しく発行される国債の利回りも高くなるため、「国債を買えば高い利息がもらえる」という考え方自体は間違いではありません。

例えば10年国債の利回りが4%になれば、1000万円分の国債を保有した場合、単純計算では年間40万円程度の利息収入になります。ただし、これは税金や購入条件を考慮する前の金額です。

しかし問題は、住宅ローンなどの借金がある人が同じように国債を買えるとは限らない点です。住宅ローンで数千万円を借りている人の場合、国債投資に回せる余裕資金がなければ、金利上昇の恩恵を受けることはできません。

金利上昇が問題視される理由は借りる人への影響が大きいため

金利上昇で得をするのは、預金や国債などの金融資産を多く持っている人です。一方で、住宅ローンや事業融資などの借入が多い人は負担が増えます。

例えば、現金1億円を持っている人が金利上昇によって預金金利や国債利回りの上昇を受ける場合、収入増加につながります。しかし、4000万円の住宅ローンを抱える家庭では、金利が数%上がるだけで年間の返済額が大きく変化する可能性があります。

つまり金利上昇は「全員が損をする現象」ではなく、資産を持つ側と負債を持つ側で影響が分かれるものです。

国債にも注意すべきリスクがある

長期国債は国が発行する債券のため、安全性の高い金融商品とされていますが、購入するタイミングによっては価格変動があります。

例えば、現在保有している低金利時代の国債は、金利が上昇すると市場価格が下落します。これは、新しく発行される高利回りの国債の方が魅力的になるためです。

満期まで保有すれば額面金額が戻る仕組みですが、途中で売却すると購入時より低い価格になる可能性があります。そのため、単純に「金利が高いから国債を買えば必ず得」と考えることはできません。

金利上昇局面では自分の状況によって対応が変わる

金利上昇への対応は、住宅ローンがある人、現金を多く持つ人、投資をしている人など、それぞれの状況によって異なります。

住宅ローン利用者であれば固定金利への変更や繰り上げ返済を検討する場合があります。一方で、余裕資金がある人は預金金利や債券投資のメリットを受けやすくなります。

重要なのは「金利が上がったから国債を買えばいい」という単純な話ではなく、自分が資産を持つ側なのか負債を持つ側なのかを把握することです。

まとめ

長期金利が3〜4%になると、国債の利回りが上昇するため、資産を持つ人にとっては魅力的な投資環境になる可能性があります。

一方で、住宅ローンや企業融資などの借入金利も上昇するため、多額の借金を抱える人には負担になります。金利上昇は誰にとっても悪いものではなく、資産と負債の状況によって影響が変わります。

そのため、金利上昇を考える際は「国債を買えば解決する」と考えるのではなく、自分自身の家計や資産配分を踏まえて判断することが大切です。

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