外貨預金は為替変動によって利益も損失も左右される投資商品です。特に満期時に預入時より円高になっていた場合、利息以上に為替差損が出てしまうこともあります。では、満期後にすぐ円転(円に両替)せず、円安になるまで外貨のまま保有し続けることは可能なのでしょうか?本記事では、その戦略の可否や注意点、実践時のポイントを詳しく解説します。
外貨預金の満期後もそのまま保有することは可能?
結論から言うと、多くの銀行では外貨預金の満期後、即座に自動で円に戻されるのではなく「満期後は外貨普通預金口座に移される」形式を取っているため、そのまま外貨のまま保有し続けることが可能です。
たとえば米ドル建ての外貨定期預金が満期を迎えると、自動的に米ドルの普通預金に移され、為替レートが有利になるまで円に両替せず保有し続けられます。これにより、円安になるまでタイミングを見て両替することができます。
円安を待つメリットと為替差益の可能性
円高時に外貨を円に戻すと、為替差損が発生するため、満期後も外貨のままで持ち続けることで将来的な円安を待って為替差益を得るチャンスを残せます。
たとえば、1ドル=140円で預け入れたのに、満期時に1ドル=130円になっていた場合、すぐに円に戻すと約7%の損になります。ところが、1ドル=145円に戻ったタイミングで両替すれば、逆に為替差益が発生します。
注意点:為替手数料とリスクも忘れずに
為替変動のリスクを取る以上、円安になる保証はありません。また、為替手数料も繰り返し両替することで積み重なっていきます。銀行によっては片道1円以上かかる場合もあります。
さらに外貨普通預金に移して長期保有する場合、利息がほとんど付かないことが一般的です。つまり、円に戻すまでの保有中に利益はほとんど増えません。
どの銀行が柔軟な対応をしている?
主要ネット銀行(SBI新生銀行、楽天銀行、住信SBIネット銀行など)は、外貨普通預金口座を併設しており、満期後の通貨保有も柔軟に対応しています。満期後の自動円転の有無を確認しておくと安心です。
また、為替予約や自動両替サービスを提供している銀行もあるため、自動化を希望する場合は各サービスの仕様を確認することも重要です。
実際の投資家の戦略例
たとえば、ある投資家は1ドル=125円の円高時にドル建て定期預金を満期で受け取り、その後1年ほど様子を見て、1ドル=145円まで円安になったタイミングで両替。結果として約16%の為替差益を得ることができました。
ただし、これはタイミングと運も関係するため、再現性があるとは限らないことも理解が必要です。
まとめ:円転のタイミングも戦略の一部
外貨預金は「いつ両替するか」が収益に大きく影響します。満期後にすぐに円に戻さず、円安を待って外貨で保有するのは戦略として可能であり、一定のメリットがあります。
しかし、リスクや手数料もあるため、自分のリスク許容度や為替見通し、銀行の取扱ルールを理解したうえで判断しましょう。外貨預金も計画的に使うことで、有利な資産運用手段になり得ます。

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