マイカーローンの金利上昇に不安を感じる方は少なくありません。特に、ローンを抱えつつも、投資資産を持っている場合、繰上返済すべきか、それとも資産運用を継続すべきかという判断は非常に悩ましいものです。この記事では、実際のシミュレーションやリスクの観点から、その判断軸をわかりやすく解説します。
現在の金利状況と今後の見通し
日本のマイカーローンは比較的低金利が続いていましたが、ここ数年でじわじわと上昇傾向が見られます。2022年頃には1.5%前後だった変動金利が、2025年には2%超えとなる金融機関も増えており、今後の金利上昇リスクも考慮する必要があります。
特に変動金利型のローンは、将来的な金利上昇によって返済総額が大きく変わる可能性があります。長期で見た場合、4%を超えるケースも過去には存在しており、現在の上昇トレンドが続く可能性を否定できません。
投資信託とローン返済、どちらが有利?
年間リターンが平均7%と言われるS&P500への投資は、長期ではローン金利を上回る可能性があります。ただし、短期的な相場変動や急落のリスクもあるため、「リスクを取って資産を増やす」戦略が常に正解とは限りません。
一方、ローン返済は「確定利回り2%の運用」と同義です。つまり、ローンを完済することで2%分の支出を確実に削減できることになります。この“確実性”が、投資との大きな違いです。
シミュレーションで比較してみる
仮に現在のローン残高が270万円、金利2%、返済期間が残り8年と仮定した場合、利息負担はおよそ22〜25万円です。これに対し、投資信託900万円を年平均5%で運用できれば、1年間で45万円程度の利益が見込めます。
しかし市場が暴落し、運用益がマイナスになる年もあり得ます。そのリスクと心理的負担をどう評価するかがポイントです。
現金比率と生活防衛資金のバランス
100万円の預金は、生活防衛資金としてはやや少なめです。万が一の出費や急な収入減に備えて、投資信託をすべて返済に回すのではなく、一部解約で返済と現金確保のバランスを取るという選択肢もあります。
例えば、150万円〜200万円分だけ投信を売却し、ローンの一部を繰上返済することで、返済総額の軽減とリスク分散が可能です。
精神的な安心感という無形の価値
ローンを完済することで得られる「借金がない」という安心感は、金額には換算しづらい大きなメリットです。特に金利が今後さらに上昇する可能性を感じているならば、一括返済によって金利上昇リスクから解放されるという選択は合理的です。
精神的な負担が軽くなり、より落ち着いて投資や生活全体を考えられるようになる人も多くいます。
まとめ:自分の価値観とリスク許容度で判断しよう
金利上昇が不安で、リスクより安定を優先したい方には、一括または一部繰上返済は有力な選択肢です。一方、リスクを取りながら資産拡大を狙いたい方は、今後の金利動向を注視しつつ、投資継続を検討するのも一つの道です。
「安心して眠れる方を選ぶ」ことも立派な戦略です。冷静にシミュレーションし、自分にとってのベストな判断を導き出しましょう。

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