近年のアメリカ株市場はS&P500を中心に大きな成長を遂げ、多くの投資家に利益をもたらしてきました。しかし一方で、「すでに割高では?」という声や、「今後は日本株や新興国株が注目されるべき」という見方も増えています。本記事では、アメリカ株と日本株の現状を踏まえたうえで、今後の投資戦略を考えるヒントをお届けします。
アメリカ株は本当に割高なのか?
アメリカ株が割高だと言われる背景には、S&P500やNASDAQのバリュエーション(PER:株価収益率)が過去平均を上回っているという事実があります。特に、生成AI関連やビッグテックの成長により、GAFAM(現在のMAGA株など)に資金が集中しており、市場全体が「過熱気味」に映ることも。
ただし、アメリカ企業は世界市場で圧倒的な競争力を持ち、イノベーションや資本効率の面で依然として魅力が高いことも見逃せません。
日本株への注目とその理由
2023年から2024年にかけて、日本株は東証の「資本効率改善」要請やインフレ期待、企業の賃上げ発表、そして円安などを背景に外国人投資家の買いが加速。日経平均はバブル期の高値を超えました。
ウォーレン・バフェットが日本の商社株に追加投資したというニュースは、世界的にも話題となり、「日本株は見直されている」との印象を強めました。三菱商事や伊藤忠商事など、安定配当+割安株という観点でも評価が高まっています。
アメリカ株を売却して日本株に投資するのは正解か
資産の一部を日本株に移すという判断は、地域分散の観点から合理的です。ただし、すべてをアメリカ株から日本株へ切り替えるのは慎重に判断すべきです。アメリカの強みは依然として健在であり、世界経済の中心的存在であることに変わりはありません。
また、日本株も急激な株価上昇の後には調整が入る可能性があります。たとえば、バブルの記憶が残る投資家にとっては、過剰な期待に注意が必要です。
バフェットの動きをどう見るべきか
ウォーレン・バフェットは確かに日本の商社株を買いましたが、それは「日本株に全資産を移した」というわけではありません。むしろ「多角的に利益を上げる企業」への分散投資の一環と見るべきでしょう。
たとえば、バークシャー・ハサウェイのポートフォリオを見ても、アップルなどのアメリカ株が依然として主力を占めています。
実践的なポートフォリオ分散の考え方
リスク分散を図るためには、アメリカ・日本・新興国をバランスよく持つ戦略が有効です。たとえば、以下のような分散も考えられます。
- アメリカ株:40%(S&P500やNASDAQ連動ETF)
- 日本株:30%(TOPIX連動や高配当株ETF)
- 新興国株:20%(VWOなどのETF)
- 現金・債券:10%
このように分散すれば、一方の市場が低迷しても他の資産が支えになりやすく、長期投資における精神的負担も軽減されます。
まとめ:今こそ「バランス感覚」が試されるとき
アメリカ株は割高感があるものの、依然として成長の核を持つ市場です。一方で、日本株は再評価されつつあり、新たな成長フェーズに入る可能性を秘めています。重要なのは、「どちらが良い」ではなく、どちらも活かす戦略を考えることです。
感情ではなく、データと根拠に基づいた資産配分を心がけることで、長期的な投資成果を高められるでしょう。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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