ロスカット貧乏を避けるには?損切りと長期保有のバランス戦略とは

株式

投資におけるロスカット(損切り)は重要なリスク管理の手段ですが、やみくもにルール通りに損切りを続けていると、結果として「ロスカット貧乏」になりかねません。一方で、損切りをせずに持ち続ければ、含み損が膨らみ取り返しがつかない損失を被るリスクもあります。この記事では、優位性がない(またはまだ投資スキルが十分でない)個人投資家にとって、どのような損切り判断や保有スタイルが適切かを考察します。

ロスカットの目的とは何か?

ロスカットは一見「損を確定させる行為」として嫌がられがちですが、実際には「さらなる損失を防ぐ」ための重要な防衛策です。特に短期トレードでは、一度の損失が致命的な損害につながる可能性があるため、厳格なロスカットルールが推奨されます。

しかし、長期投資においては一時的な下落はよくあることで、感情的に反応して早すぎるロスカットを行うと「損切り貧乏」状態に陥る危険性もあります。

ロスカット貧乏とは何か?

ロスカット貧乏とは、小さな損失を積み重ねた結果、利益を出す前に資金が減ってしまう状態を指します。特に勝率の低いトレーダーが「損切りのルールを徹底」することにこだわりすぎると、利益の機会を失い続けてしまうケースもあります。

たとえば、5%下落で必ず損切りを繰り返していた場合、タイミングを誤っただけで好業績銘柄を何度も手放してしまい、結局資金が目減りしていくのです。

「持っていれば戻る」は正解なのか?

一部の個人投資家の中には、「ロスカットはせず、ずっと持っておけばそのうち戻る」という考え方をとる人もいます。確かに、大型優良株やインデックスファンドであれば、長期的な視点でプラスに転じる可能性は十分にあります。

しかし、倒産リスクや業績悪化の株を保有し続けることは非常に危険です。「戻る株」と「戻らない株」を見極める判断力がなければ、塩漬けリスクを抱え続けることになります。

優位性がないならどうするべきか?

投資において「優位性(エッジ)」がない場合、すなわち自分のトレードスタイルがまだ確立していない、勝率も一貫性もない段階では、ルール通りの損切りにこだわるよりも、まずは検証と経験を積むことが重要です。

一つの方法として、ロスカットと保有期間を明確に条件分岐させるという手法があります。短期トレードはロスカットを徹底し、長期保有前提の資産形成型投資では銘柄の質を重視して「そもそもロスカットを想定しない」戦略にするのです。

実例:損切りしない投資法の成功例と失敗例

成功例:日経平均ETFや米国インデックス(S&P500)などの広く分散された資産を長期で保有する投資家は、一時的な下落でロスカットすることなく、数年後には大きなリターンを得ることができています。

失敗例:一方で、JASDAQなどの小型株やテーマ株で大きな含み損を抱えたまま放置し、企業の業績悪化や上場廃止で全損した例も少なくありません。

まとめ:戦略の明確化が鍵

ロスカットを厳格にしすぎると損切り貧乏に陥るリスクがありますが、損切りしないことでさらに大きな損を出す可能性もあるのが投資の世界です。大切なのは、自分の戦略を明確にし、短期・中期・長期の時間軸ごとにリスク管理のルールを使い分けることです。

優位性がまだないと感じているなら、まずは少額で実験的な投資を行い、損切りと保有の判断力を養うフェーズと割り切るのも有効です。ルールに縛られるのではなく、ルールを「使いこなす」ことが投資家として成長する鍵なのです。

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