自動売買ソフト(EA)を自作し、バックテストやフォワードテストで一定の成果が出てくると「このままリアルで運用しても大丈夫なのか?」という不安や疑問が生まれます。この記事では、自作EAのパフォーマンスを評価する際に注目すべき主要指標とその見方について、実例を交えながら解説していきます。
まず確認すべきパフォーマンス指標とは?
EAの評価においては、以下のような数値を重点的に確認するのが一般的です。
- プロフィットファクター(PF):利益合計 ÷ 損失合計。1.3以上あれば良好とされます。
- 期待利得(Expectancy):1トレードあたりの平均損益(pips)。プラスであれば長期的に勝てる可能性。
- 勝率:50%以上でも期待値とのバランスが重要。
- 最大ドローダウン:資産のピークからの最大下落率。5%未満なら低リスク。
- リカバリーファクター:総利益 ÷ 最大ドローダウン。5以上でかなり優秀。
実例:ドル円30分足EAの評価
以下は、ある自作EAの実績データを参考にした分析です。
評価項目 | 数値 | 評価 |
---|---|---|
PF | 1.38 | 合格ライン(安定性あり) |
期待利得 | 4.66pips | やや小さいが収益性あり |
勝率 | 70.58% | 非常に良好 |
最大DD | 2.60% | 低リスクで優秀 |
リカバリーファクター | 11.00 | 非常に優秀(5以上で高評価) |
トレード数 | 972回/40ヶ月 | 十分なサンプル数 |
この結果から判断するに、リスク管理がしっかりされており、安定した成績を収めていることがわかります。
バックテストとフォワードテストの整合性も重要
いくらバックテストが良くても、リアルタイムでの運用(フォワードテスト)で結果が乖離していては意味がありません。実際の相場ではスリッページやスプレッド、指標発表時の急変動なども影響します。
今回のEAでは、1ヶ月半のフォワードテストでも「バックテスト通り」という報告があり、これは非常にポジティブな材料です。短期間でも結果の整合性が取れている点は高評価に値します。
本番運用前に確認しておくべきこと
本格運用に移る前に、次の点をチェックしておくと安心です。
- 約定スピードやスリッページに関するブローカーとの相性
- 経済指標発表時の動きにEAが耐えられるか
- 複数の通貨ペアや時間足への応用性(ロジックの汎用性)
- ロット数を増やした際の成績変化
これらを段階的に検証することで、より安定した運用が可能になります。
まとめ:数値から見たEAの健全性と運用への自信
今回のようなデータをもとに評価する限り、この自作EAはリスクを抑えつつも継続的に利益を狙えるポテンシャルがあります。特に勝率やリカバリーファクター、低ドローダウンなどの指標はかなり優秀で、リアル運用に移行しても問題ないレベルといえます。
とはいえ、相場は常に変動するため、定期的なパフォーマンスのモニタリングやロジックの見直しは必須です。安定運用を目指すためにも、引き続き慎重な管理と検証を続けていきましょう。

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