株の購入価格が注文時と違うのはなぜ?初心者が知っておきたい約定の仕組みと注意点

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株式投資を始めたばかりの方にとって、「注文した金額と実際に買えた金額が違う」という経験は戸惑うものです。本記事では、なぜそのような差が出るのか、株の取引で基本となる「約定(やくじょう)」の仕組みをわかりやすく解説します。

株式の「注文」と「約定」は別のもの

まず大前提として理解しておきたいのが、「株を注文した時点」と「実際にその注文が成立した時点(=約定)」は異なる可能性があるということです。たとえば、17時に注文を出したとしても、株式市場が閉まっているため実際にその注文が処理されるのは翌営業日の取引時間になります。

日本の株式市場(東証)は、基本的に午前9時~11時30分、午後12時30分~15時までが取引時間です。そのため、取引時間外に出した注文は、翌営業日の寄り付き(9時)にまとめて処理されます。

なぜ注文価格と約定価格が違うのか?

注文時に表示されていた価格(例:1033円)はあくまでその時点の「参考価格」に過ぎません。翌営業日の寄り付きで、市場での需給バランスによって株価が変動しており、たとえば1041円で始まった場合、その価格で約定することになります。

これは「成行注文」の場合に特に起きやすく、注文時に具体的な価格を指定しないため、市場の始値に合わせて売買が成立します。

注文方法によって価格の反映は変わる

株の注文には大きく分けて「成行注文」と「指値注文」の2種類があります。

  • 成行注文:価格を指定せず、可能な限り早く売買を成立させる注文。市場の価格変動により想定外の価格で約定することがある。
  • 指値注文:希望する価格を指定する注文。指定した価格にならない限り約定しないため、価格のコントロールがしやすい。

今回のように注文と約定の価格差を避けたい場合、「指値注文」を利用するのがおすすめです。

曜日や時間帯が影響する場合もある?

株式市場は平日の特定の時間帯にしか開いておらず、その時間外の注文は「予約」として扱われます。そのため、金曜日の夜に注文を出すと、実際の約定は翌週月曜日の朝になるという具合に、タイムラグが生じることがあります。

また、週明けや重要な経済指標の発表後は相場が大きく動くことがあるため、取引時間外に注文を出す際は特に注意が必要です。

実例で理解する価格差の起き方

たとえば金曜日の17時にA社の株を1033円で成行注文した場合、東証はすでに取引時間外のため、約定は翌週月曜の朝9時に行われます。月曜の寄り付き価格が1041円で始まれば、その価格で約定します。注文時の価格とは異なる結果になるのはこのためです。

一方、同じ注文でも指値を1033円に設定していた場合、月曜にその価格で売る人がいなければ、約定はされません。

初心者におすすめの対策

  • 指値注文を活用する:価格をコントロールしたい場合は必須。初心者ほど指値を使って慎重に取引することが大切です。
  • 注文のタイミングを考える:取引時間外の注文は価格変動の影響を受けやすいため、できれば市場が開いている時間帯に注文するのがベターです。
  • 株価の変動要因を知る:決算発表、経済指標、為替の動きなど、株価はさまざまな要因で動くため、ニュースのチェックも大事です。

まとめ:価格差は「よくあること」、まずは仕組みを知ることから

株式投資では「注文価格と約定価格が違う」という現象は決して珍しいことではなく、約定のタイミングや注文方法が大きく関係しています。

特に初心者のうちは、指値注文や市場の開いている時間での注文を意識することで、リスクを減らした取引が可能になります。今回のような体験も、投資スキル向上の第一歩としてぜひ活かしていきましょう。

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