株式投資を始めたばかりの方にとって、1株あたりの価格が高い銘柄は気になる存在です。例えば、レーザーテックやディスコは1株数万円の高額株である一方、メタプラネットは以前は同様に高額でしたが、現在は1株1,000円台で取引できるようになっています。なぜこうした違いが生まれるのか?株価の仕組みや企業の判断基準を詳しく見ていきましょう。
株価が高くなる理由とそのままにする企業の意図
株価は「企業価値÷発行済株数」で決まるため、人気企業や成長株は自然と株価が高くなる傾向にあります。レーザーテックやディスコのように、技術力・業績ともに優れた企業は高値がつきやすく、1株数万円という水準も珍しくありません。
これらの企業が株価を維持する理由として、株主構成の質を重視していることがあります。つまり、短期売買を目的とした投資家より、長期保有する意欲のある投資家を重視しているという考えです。
メタプラネットが株価を下げた理由:株式分割とは
メタプラネットは2024年に10株→1株の株式分割を実施し、株価が10分の1になりました。これは「企業価値が減った」わけではなく、株数を増やしたことによって1株あたりの価格が下がっただけです。
株式分割の目的は、個人投資家の参入を促進し、流動性(売買のしやすさ)を高めること。価格が高すぎると1株すら買えない投資家が多くなるため、資金の少ない層にも門戸を開く意味で行われます。
なぜレーザーテックやディスコは分割しないのか?
一方で、レーザーテックやディスコは過去に株式分割を行ったことがあり、現在の高値もそれを経た上での水準です。それでも再分割しないのは、以下のような理由が考えられます。
- 業績が好調で株価が上昇しても、特段の支障を感じていない
- 分割によって短期売買が増え、ボラティリティ(変動)が高まることを避けたい
- 中長期投資家を中心とした安定株主を維持したい
また、東証プライムなどの上場企業は、あえて“ハイプライス”を維持することでブランド価値や信用性を高めているという分析もあります。
実例比較:1株価格 vs 時価総額 vs 流動性
銘柄 | 1株価格 | 株式分割実施 | 投資家層 |
---|---|---|---|
メタプラネット | 約1,600円 | 2024年に10分割 | 個人投資家が多い |
レーザーテック | 約18,000円 | 過去に分割あり | 中長期保有層中心 |
ディスコ | 約37,000円 | 過去に分割あり | 機関投資家比率が高い |
このように、分割の有無や頻度、株価水準は企業の戦略・株主構成によって大きく異なります。
少額投資家でも高額株を買う方法:単元未満株(S株など)
SBI証券のS株、楽天証券のかぶミニなどでは、1株単位(100株未満)での購入も可能です。たとえ1株が数万円であっても、小口でコツコツ買い増すことができます。
少額資金でも成長企業に投資する手段は用意されているため、「高いから買えない」とあきらめずに戦略を立てていくことが重要です。
まとめ:株価の高さ=価値ではなく“戦略の違い”
・高額株でも株式分割により価格を調整する企業もあれば、そうでない企業もある
・企業ごとの戦略や株主重視方針の違いが価格に影響
・分割しないことにより安定した株主を維持する狙いもある
・少額投資でも単元未満株の活用で高額銘柄に投資可能
株価の表面だけでなく、その裏にある企業の意図や戦略を知ることで、より賢い投資判断ができるようになります。

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