物価高に銀行預金は不利?富裕層が現物資産を選ぶ理由とその戦略

経済、景気

インフレ(物価上昇)が進むと、お金の価値は目減りしていきます。そのため、銀行預金では実質的に資産が減るという考えから、富裕層を中心に現物資産への投資が注目されています。本記事では、なぜ物価高のときに現物資産が好まれるのか、銀行預金との違いや具体例を交えて解説します。

インフレとは?預金の価値が下がるメカニズム

インフレとは、モノやサービスの価格が全体的に上がる現象を指します。たとえば、昨年は100円で買えたパンが、今年は120円になっているような状態です。これは裏を返せば、お金の「購買力」が下がっているということでもあります。

仮にインフレ率が年3%でも、利息が0.001%の銀行預金に置いておけば、実質的に年間約3%ずつ資産価値が失われていくことになります。

なぜ富裕層は現物資産を買うのか?

富裕層が高級車や不動産、貴金属などの現物資産に投資するのは、インフレの際に価値が下がりにくく、むしろ資産価値が上昇する可能性があるからです。これらはお金とは違って「モノ」としての価値を持つため、通貨の価値が下がってもある程度の価値を保ちやすいのです。

例えば、都内の人気エリアの不動産価格は過去10年で2〜3倍に上昇しており、インフレ下でも安定的な資産価値の保存手段となっています。

現物資産にはどんな種類がある?

1. 不動産:住宅や商業用不動産などは賃料収入も得られ、長期的な価格上昇が見込めます。

2. 高級車やコレクション:フェラーリやロレックスなど、希少性のあるモノは価値が上がるケースも。

3. 金やプラチナなどの貴金属:通貨の信用が揺らぐ局面では「安全資産」として需要が高まります。

4. 株式やREIT(実物には非該当でも実質的現物と連動):物価上昇に応じて利益が拡大する企業に投資する手法も効果的です。

銀行預金の利点と限界

銀行預金には元本保証や流動性の高さ(いつでも引き出せる)といったメリットがあります。短期的な安全資産としては有効です。

しかし、インフレ下では「何もしていないだけで価値が下がる」という最大のデメリットがあり、長期で見ると目減りのリスクが大きくなります。

資産防衛の考え方:バランスがカギ

すべての資産を現物に変えるのは現実的ではありません。流動性や税務、保管コストなどの問題もあります。そのため、物価上昇リスクに備えつつ、生活費や非常時に備えた現金は一定額残すといった「バランス型」の資産配分が重要です。

具体的には、以下のような配分が参考になります。

  • 生活資金:銀行預金(1〜2年分)
  • 守りの資産:金・不動産・インフレ連動債
  • 攻めの資産:インフレに強い企業の株式やREIT

まとめ:インフレ時代は“お金の置き場所”が資産価値を左右する

物価高が続く現代においては、「お金を持っているだけで損をする」という認識を持つことが大切です。富裕層が実践しているように、銀行預金だけに頼らず、現物資産やインフレ耐性のある金融商品に分散投資することで、資産の価値を守りながら増やすことが可能になります。

まずは自分の資産規模やライフスタイルに合った現物資産を少額からでも取り入れてみることが、インフレ時代の有効な第一歩となるでしょう。

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