過去に証券会社に預けた株式が現在どうなっているのか不安に感じている方は少なくありません。特に、合併や会社清算により証券会社が存在しなくなった場合、どこに問い合わせれば良いのか迷う方も多いでしょう。この記事では、かつて存在した証券会社「つばさ証券」を例に、株式や配当金の取り扱い、確認方法についてわかりやすく解説します。
つばさ証券とは?消滅した証券会社の背景
つばさ証券は、かつて日本国内で営業していた証券会社ですが、1999年に経営破綻し、後に他の証券会社に営業譲渡されました。その後、預けられていた株式や資産は別の管理機関に移管され、現在では他の証券会社や機関が保管・管理しています。
証券会社が破綻しても、株券そのものは投資家の資産であり消滅することはありません。ただし、その管理がどこに移ったのかを把握していないと、配当金の確認や売却ができず困ることになります。
現在も配当金が届く理由とその仕組み
株券が証券保管振替機構(ほふり)などを通じて名義書換されている場合、現在の株主情報に基づき配当金が自動的に支払われます。これは、企業が株主名簿管理人(通常は信託銀行)を通じて、株主へ配当金を送付しているためです。
たとえば、旧つばさ証券に預けていた株が今も配当を生むということは、何らかの方法であなたの名義のまま保管されている可能性が高いということです。逆に言えば、その証券の詳細を把握すれば、売却や相続、名義変更も可能になります。
株式の状況を確認するために必要なステップ
まず最初に行うべきは、配当金の支払い通知書や振込先の情報を確認することです。通知書には支払い元の企業名、株主名簿管理人(通常は信託銀行)の名前が記載されているため、これを手がかりに株式の状況を調査できます。
次に、株主名簿管理人となっている信託銀行(例:三菱UFJ信託銀行、みずほ信託銀行など)に直接問い合わせましょう。「株式の名義はどうなっているか」「どこに預けられているか」を確認できます。
信託銀行に連絡する際は、本人確認書類や印鑑証明書、過去の配当金通知などが必要になることがありますので、事前に準備しておくとスムーズです。
証券会社の統廃合と移管先の調べ方
証券会社が合併や廃業した場合、預けていた株式や資産は「特定承継」や「清算人」により他の金融機関へ移されます。つばさ証券のケースでは、営業の一部が日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に引き継がれたとされています。
そのため、SMBC日興証券に連絡を取り、つばさ証券に関連する証券口座や保有資産がないかを調べてもらうことも有効な手段です。情報が不明確な場合は、日本証券業協会の「証券会社に関する相談窓口」も活用できます。
事例紹介:配当金は届くが株券の所在が不明だったケース
実際に、「25年以上前につばさ証券に株を預けていたが、配当だけが今も届く」という相談がありました。確認したところ、株式は三菱UFJ信託銀行で管理されており、株主情報はそのまま引き継がれていました。
この方は、信託銀行に問い合わせたことで株式の保有を確認でき、売却の手続きを進めることができました。書類が残っていなくても、本人確認と過去の配当記録があれば解決する可能性は高いです。
まとめ:株式の確認と今後の対応
証券会社が消滅しても、株券や配当金の権利は基本的に守られています。配当金が届いているのであれば、株券は何らかの形であなたの名義で保管されていると考えられます。まずは配当通知書から株主名簿管理人を確認し、信託銀行に問い合わせましょう。
また、旧証券会社の後継機関を調べることで、証券口座の情報が見つかることもあります。書類を紛失していても、過去の記録や本人確認があれば解決可能なケースが多いため、諦めずに一歩ずつ確認していきましょう。

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