マイナス金利政策が導入されると、無担保コール翌日物(翌日物レート)にも影響を与え、金利がマイナスになる場合があります。この記事では、なぜそのような現象が起こるのか、そして貸し手が金利を取ることの影響について解説します。
マイナス金利政策とは?
マイナス金利政策とは、中央銀行が商業銀行に対して預け入れた資金に対してマイナスの金利を適用する政策です。この政策は、銀行に余剰資金を経済に供給させ、景気を刺激することを目的としています。通常、銀行は中央銀行に預けたお金に対して金利を受け取りますが、マイナス金利政策ではその逆、つまり銀行が手数料を払う形になります。
この政策が行われると、銀行は余剰資金を無駄にしたくないため、貸出しや投資を促進するようになります。結果的に、短期的な金利が低くなり、場合によってはマイナスの金利が設定されることになります。
無担保コール翌日物とは?
無担保コール翌日物(通称、翌日物レート)は、金融機関同士が短期間(1日)で資金を貸し借りする際の金利です。この金利は、特に短期資金市場で重要な指標であり、金融機関が資金調達を行う際に影響を与えるものです。
無担保コール翌日物のレートは、市場の金利の影響を受けるため、日銀の金利政策、特にマイナス金利政策が実施されると、その金利も低下することが一般的です。マイナス金利政策が施行されると、翌日物レートもマイナスになることがあるのです。
マイナス金利が翌日物レートに与える影響
マイナス金利政策が導入されると、金融機関間での資金の貸し借りに対するインセンティブが変化します。銀行は中央銀行にお金を預けても金利がつかないどころか、手数料を払わなければならないため、その資金を他の銀行に貸し出すことが促進されます。
無担保コール翌日物の金利がマイナスになるのは、まさにこの状況の結果です。銀行間で資金の貸し借りが盛んになり、その金利が低下します。無担保コール翌日物のレートは、金融機関同士の取引を反映するため、これがマイナスであれば、商業銀行も金利を取ることができません。
貸し手が金利を取れない理由
マイナス金利政策下では、金融機関が資金を貸し出しても金利を取ることが難しくなります。というのも、中央銀行が短期資金にマイナス金利を適用することで、銀行間の資金調達コストが下がり、金利がさらに低下します。これにより、銀行は他の銀行に資金を貸し出しても、金利を受け取るどころか、逆に手数料を支払わなければならないという状況に陥るのです。
このように、銀行は貸し手としての金利収益が得にくく、無担保コール翌日物レートがマイナスになると、銀行間での資金貸し借りがさらに低金利またはマイナスの金利で行われることになります。
まとめ
マイナス金利政策は、無担保コール翌日物のレートを含む短期金利市場に大きな影響を与えます。銀行間で資金を貸し借りする際、その金利がマイナスになれば、銀行は金利を取ることができず、中央銀行の手数料負担を避けるために他の銀行に貸し出す動機が強化されます。これにより、無担保コール翌日物のレートも低下し、マイナス金利が反映されるのです。
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