テクニカル分析において、「ダブルトップ+戻り売り」は定番のトレード戦略のひとつです。特に相場が下落基調の中でこのパターンが出現した場合、売り手にとってはチャンスの局面とも言えるでしょう。本記事では、ダブルトップの基本から、戻り売り戦略が機能しやすい理由、実践時の注意点まで詳しく解説します。
■ ダブルトップとは?その基本構造を理解
ダブルトップは、相場が2度高値をつけた後、ネックライン(中央の安値)を割り込むことで下降トレンドが強まる形を指します。
構造のポイント:高値1 → 調整 → 高値2(ほぼ同水準) → ネックライン割れ → 下落加速。
これは「上昇が2度否定された」という市場の心理が反映されるパターンです。
■ 下落トレンド中に出現することの意味
すでに下げ基調の中でダブルトップが出た場合、それは「戻り売りが機能している」という明確なサインです。買い勢力が一時的に反発しても、前回高値を超えられずに失速したという事実が、売り優勢を裏付けます。
つまり、トレンドの方向(下)とパターン(ダブルトップ)が一致する局面では、売りの優位性が非常に高いと言えます。
■ 戻り売りエントリーの具体的なポイント
① ネックライン割れ後の戻しで売る:ブレイク直後は騙し(フェイクアウト)もあるため、戻ってきたタイミングで売る方がリスクが少ない。
② 高値2とネックラインの中間点に注目:反発が弱ければ中間点付近で売りを仕込むのがセオリー。
実例:ドル円が145円→144円→145円→143円と動いた場合、143円割れ後の144円リターンで売る戦略。
■ 利益確定と損切りの設定もセットで考える
利益確定ラインは、ネックラインから高値までの値幅をそのまま下に延ばした「等幅ターゲット」が一つの目安です。損切りは高値2を明確に超えたらカット。
損小利大を実現するには:1:2以上のリスクリワードを意識する。例:損切り20pips・利確40pips。
■ 注意点:パターンの信頼度を見極めるには?
✖ 似て非なるパターンに注意:一見ダブルトップでも、実際にはレンジやノイズであるケースも。
✔ 出来高や時間足も確認:ブレイク時の出来高が増加していれば信頼度アップ。1時間足以上での形状確認も有効。
また、ファンダメンタル要因やイベント(FOMC・日銀発表など)と重なるときは特に警戒が必要です。
■ まとめ:パターン+トレンドが重なるときが勝機
下落トレンド中のダブルトップは、戻り売りの好機になりやすいチャートパターンの一つです。相場の流れとパターンの方向性が一致することで、勝率・リスクリワードともに良好なトレードが期待できます。
ただし、安易に形だけで飛びつかず、エントリー・損切り・利確のルールをセットで運用することが、トレードを安定させる鍵となります。検証と経験を積み重ねながら、自分なりの精度を高めていきましょう。

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