株式投資を行う際、追証(追加保証金)の概念は重要です。特に、株価が下がり追証が発生した後、株価が元に戻った場合、損益がどうなるのか疑問に思う投資家も多いでしょう。本記事では、追証後に株価が回復した場合の損益に関する疑問について解説し、実際のシナリオを通じてその仕組みを明らかにします。
追証とは?
まず、追証とは、信用取引において、借入金の担保となる株式の評価額が下落し、証券会社から追加で保証金を要求されることです。株式の価格が下がると、投資家が保持している証拠金の割合が規定の基準を下回り、その結果として追証が発生します。
追証が発生すると、投資家は追加の資金を口座に入金する必要があります。もし入金をしなければ、証券会社は保有株を売却して、強制的にポジションを解消することがあります。
株価回復後の損益の扱い
株価が下がった後に追証が発生し、その後株価が元に戻った場合、損益はどうなるのでしょうか? まず重要なのは、追証が発生した時点で「評価損」が確定していることです。評価損は、株価が下がった時点で実現されており、その時に追証を支払う必要があります。
例えば、100万円で購入した株が80万円に下がり、追証を支払った場合、その時点で損失は確定します。その後、株価が元の100万円に戻ったとしても、追証を支払った分が損失として残るため、損益はプラマイゼロにはなりません。
実例で見る株価回復時の損益
次に、具体的な実例を見てみましょう。仮に、ある投資家が10株を1株10,000円で購入し、株価が8,000円に下がったとします。もし追証が必要となり、投資家が10万円を追加で入金した場合、その時点で評価損は2万円となります。
その後、株価が回復して10,000円に戻った場合、投資家が保持している株の価値は元に戻りますが、追証を支払った2万円は戻ってきません。したがって、株価が回復しても、損益はプラマイゼロにはならず、追証分の2万円が損失として残ることになります。
追証後の対応と注意点
追証が発生した後、株価が回復するかどうかは投資家にとって重要な問題です。もし回復すると思っても、追証の支払いが確定してしまった時点で、損益がゼロになることはありません。そのため、追証が発生した場合には、株価の回復を待つだけでなく、適切な判断を行いながらリスク管理を徹底することが大切です。
また、株価回復を期待する場合には、追加の証拠金を入れることでポジションを維持し続けることが可能ですが、その分リスクも増すため、慎重に判断する必要があります。
まとめ
株価が下がり追証が発生した後に株価が回復しても、損益がプラマイゼロになることはありません。追証が発生した時点で評価損は確定しており、株価が回復しても、その損失分は取り戻せないためです。投資家としては、追証が発生した場合にはリスクを管理し、慎重に判断を下すことが重要です。

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