積立NISAは長期・分散・積立を基本とした資産形成の制度です。すでにS&P500と国内株式へ毎月2万円を積立している場合、追加の2万円をどう運用するかは、将来のリスク許容度や分散投資の観点から慎重に検討すべきポイントです。今回は、S&P500を増額するか、それとも全世界株式を加えるかという悩みに対し、両者の特徴や投資戦略をわかりやすく解説します。
S&P500に追加投資するメリット
S&P500は米国を代表する企業500社の株価指数であり、過去数十年にわたって安定したリターンを示してきた実績があります。テクノロジー・ヘルスケア・消費財など幅広い業種に分散されており、アメリカ経済への成長期待を反映したインデックスです。
たとえば、1990年代以降の米国株のリターンは年平均7~10%と高く、長期保有することで資産形成に大きく貢献する可能性があります。追加の2万円をS&P500に充てれば、米国株への集中投資を通じて高リターンを狙う戦略がとれます。
全世界株式を組み入れるメリット
一方で、全世界株式インデックス(例:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー))は、米国を含む世界各国の株式市場に幅広く分散された商品です。アメリカに偏らず、ヨーロッパ・新興国・日本などを含むため、よりグローバルな視点での投資が可能になります。
過去のリターンではS&P500に劣る時期もありますが、リスク分散を重視する投資家には心強い選択肢です。特定の国の経済成長だけでなく、世界全体の成長を取り込むという観点で、全世界株式はバランスの取れたアプローチです。
実例:配分の一例と想定効果
もし毎月4万円を積み立てるとした場合、以下のような配分例が考えられます。
- S&P500:20,000円
- 全世界株式:15,000円
- 国内株式:5,000円
このように構成することで、米国株とグローバル株式のバランスを取りつつ、日本市場も少額でフォローできます。
また、米国株と全世界株式は一部重複しますが、それぞれのインデックスの組み入れ比率や国のウェイトが異なるため、重ね持ちにも一定の意味があります。
リスク許容度と将来設計を踏まえた判断を
投資は個人のライフステージや目標によって最適解が異なります。もしあなたが「より高いリターン」を重視するならS&P500の増額、「リスクを分散し安定性を重視」したいなら全世界株式の導入が適しています。
仮に今後10年以上投資を継続するなら、世界経済全体の成長を享受できる全世界株式は長期分散投資の王道とも言えます。一方で米国の強さが続くと見れば、S&P500の一本化も合理的です。
まとめ:投資配分は目的とリスク許容度に合わせて調整
追加の2万円をどう使うかは、リスクを取ってでもリターンを狙うか、分散重視で安定を求めるかによって異なります。S&P500と全世界株式のバランス運用も有効な手段であり、定期的に見直しながら自分に合った配分を考えていきましょう。
どちらを選んでも、積立NISAの非課税制度を活かし、長期的な資産形成を目指すという方針は間違いありません。

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