株式投資において、月ごとの相場の傾向を知ることはリスクを避けるうえで非常に重要です。特に「7月は鬼門」と言われることがありますが、その背景には市場の需給バランスや季節要因などが絡んでいます。本記事では、7月の相場に潜む落とし穴と、それに類似する他の時期についても詳しく解説していきます。
■「7月の鬼門」と言われる理由とは?
株式市場における7月は、企業の自社株買い(買越額)が縮小する傾向にあり、需給バランスが崩れやすくなる月です。これに加えて、日銀のETF売却(利益確定売り)や機関投資家のポジション調整が重なることが、相場を押し下げる要因となりやすいのです。
特に夏季休暇前にポジションを減らす傾向があることから、全体的に売り圧力が強まるタイミングでもあります。
■ETFの売りが相場に与えるインパクト
ETF(上場投資信託)は機関投資家が大量に保有しており、市場における売買が株価に直接影響します。7月は配当金の再投資の必要がないタイミングで、利益確定の売りが集中しやすいため、株価の押し下げ要因になります。
また、日銀が保有するETFの売却も話題になることがあり、報道などで投資家心理が悪化することもあります。
■7月以外にも「鬼門」となりやすい月
7月以外にも、株式市場で注意が必要とされる月があります。特に以下のタイミングに注目です。
- 3月末〜4月初旬:年度末の決算対応、権利落ちの影響
- 9月末:中間決算に向けた調整、配当狙いの売買が集中
- 10月:「魔の10月」と呼ばれることもあり、過去の暴落が多い
こうした時期は取引量が減ったり、感情的な売買が増えるため、冷静な判断がより重要になります。
■初心者が取るべきリスク管理の工夫
特定の月に市場が荒れやすいと分かっていても、完全にリスクを避けることはできません。そのため、初心者は以下のような対応が有効です。
- 月初やイベント前後の過剰な取引は控える
- ニュースや決算カレンダーを事前にチェックする
- 分散投資や定額購入(積立)でタイミングに左右されにくくする
例えば、ある投資初心者は毎月月初に一括投資をしていたことで7月と10月に損失が出ていましたが、積立型に切り替えたことで相場の波を平均化し、年間通じてプラス収支を維持できるようになりました。
■市場の季節性を知れば焦らず投資ができる
株式市場は、企業決算や経済イベント、制度上のタイミングによって需給が大きく動くことがあります。7月のように売りが先行しやすい時期を知っておくことで、過度な不安やパニック売りを防ぐことができます。
投資初心者であっても、事前にカレンダーや過去データに目を通しておくことで、冷静な判断ができるようになります。
■まとめ:季節ごとの市場の傾向を理解して投資に活かす
「7月は鬼門」という言葉の裏には、企業の買越額の減少やETFの売り圧力といった需給の問題があります。また、それ以外にも注意すべき月は存在しますが、情報を事前に把握しておくことで、無用な損失を防ぐことが可能です。
市場の動きに一喜一憂せず、データと傾向を味方につけた戦略的な投資を心がけましょう。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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