夏の相場は投資家の間で「不安定になりやすい」と言われることが多く、特に8月は「暴落月」として警戒されることがあります。しかし、本当に8月は毎年のように相場が崩れるのでしょうか?本記事では過去の暴落事例を振り返りつつ、2025年8月の相場動向を冷静に分析します。
なぜ8月は暴落の可能性が語られるのか?
8月は世界的に「サマーバケーション」の時期であり、欧米の機関投資家やトレーダーが市場から一時的に離れることで取引量が減り、ボラティリティ(変動性)が高まる傾向があります。これにより、突発的なニュースや経済指標の発表が相場を大きく動かしやすくなるのです。
また、アメリカではジャクソンホール会議(8月下旬)を控え、FRBの金融政策に対する憶測が高まりやすい時期でもあります。これらの要因が重なり、8月の相場は「不安定になりやすい」との見方が広まっています。
過去の8月の主な下落事例
実際に、2023年8月には米長期金利の上昇と中国経済の鈍化懸念が重なり、日経平均は月間で約1,400円下落しました。また、2022年もアメリカのインフレ懸念で相場が荒れ、特にグロース株は大きな影響を受けました。
さらに遡れば、2015年8月には「チャイナショック」と呼ばれる中国株の急落が世界的な株安を引き起こし、日経平均も一時1,000円を超える下げを記録しています。
今年の8月はどうなる?最新の市場材料を整理
2025年8月の注目材料としては以下のようなものがあります。
- FRBの金融政策動向(利下げ観測 or 継続利上げ)
- 米国の景気減速懸念と企業決算
- 中国不動産リスクと景気対策
- 日本国内では物価高と消費者心理の冷え込み
これらは相場に対し上にも下にも動く材料となり得るため、単純に「8月=暴落」と決めつけるのは早計です。個別のイベントと市場の受け止め方により、予想と反対の展開になる可能性も大いにあります。
暴落を恐れるより「備える」戦略を
投資家として重要なのは、「暴落が来るかどうか」ではなく、「暴落が来た時にどう動くか」をあらかじめ決めておくことです。具体的には、以下のような対策が有効です。
- 一括投資ではなく、積立や分散投資を徹底する
- 生活資金と投資資金を明確に分ける
- 日々の値動きに一喜一憂しすぎない投資スタイルを築く
実際、2023年8月の下げ局面でも、暴落後に買い増した投資家はその後の回復相場で大きなリターンを得ています。感情に流されず、戦略的に構えることが鍵です。
まとめ:8月の相場は「不確実性」をチャンスと捉える
8月は確かに過去に暴落が起きた事例が複数ありますが、それが毎年再現されるとは限りません。むしろ、市場の不確実性が高い時期こそ、投資家の判断力とリスク管理が問われるタイミングです。
相場の流れに振り回されるのではなく、自身の投資スタイルと目的を明確に持ち、市場の変動を「味方」にできるよう心構えを持ちましょう。

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