確定拠出年金(DC)は、自分で将来の年金資産を積み立て・運用していく制度ですが、企業型DCに加入している方の中には「DC区分をどう選べばよいのかわからない」「掛金はどれくらいに設定すべき?」と迷う方も多いはずです。本記事では、DCの3つの区分とそれぞれの特徴、掛金設定の目安について初心者でも理解できるように丁寧に解説します。
企業型DCの3つの区分とは?
企業型確定拠出年金の掛金区分には、主に以下の3つのパターンがあります。
- ①DC選択掛金:給与の一部をDCに振り替えて拠出する制度。
- ②第二資格給:会社が給与とは別に拠出してくれる制度。
- ③併用:①と②を組み合わせた制度。
制度の導入状況や会社の方針により、どの選択肢が選べるかは異なります。
それぞれの区分のメリット・デメリット
①DC選択掛金は、自分の給与の一部をDCへ拠出するため、掛金が所得控除の対象となり、所得税・住民税の節税効果がある点が特徴です。ただし、給与の手取り額は減るため、生活資金とのバランスに注意が必要です。
②第二資格給は、会社が給与とは別に拠出してくれるため、本人の負担がなく、手取りも変わりません。ただし、制度自体を導入していない企業も多く、加入可否が限定されるケースがあります。
③併用は、会社拠出と自己拠出を組み合わせて活用する方法で、節税効果と会社からの恩恵の両方を受けられるハイブリッド型です。
どの区分を選べばいいのか?
選択可能な制度が全て開かれている場合には、節税効果のある「①DC選択掛金」または「③併用」がおすすめです。特に年収が高い人ほど節税メリットも大きくなります。
ただし、「給与減額により生活が苦しくなる」「家計に余裕がない」などの場合は、無理に掛金を増やす必要はありません。まずは手取りとのバランスを考慮し、無理のない範囲で拠出することが重要です。
掛金はいくらに設定するのが妥当?
掛金の目安は人それぞれですが、一般的には手取り月収の5〜10%程度が現実的なラインです。たとえば、手取り月収が25万円であれば、1万2,500円〜2万5,000円の範囲が目安です。
また、企業型DCでは上限が「月額55,000円(個人拠出のみなら27,500円)」と法律で定められています。将来の年金額をしっかり確保したい方は、上限近くまで活用するのも一つの選択肢です。
DC掛金のシミュレーション事例
例1:30代・年収450万円・扶養あり
→生活費を優先して月1万円からスタート。将来の昇給に応じて増額予定。
例2:40代・年収700万円・住宅ローンなし
→節税も意識して月3万円をDCに拠出中。老後の資産形成が順調に進行。
まとめ:制度の特徴を理解して自分に合った選択を
DC区分や掛金設定には「これが正解」というものはなく、勤務先の制度、収入、家計状況、ライフプランによってベストな選択肢は異なります。
まずは自分の会社がどの区分を選べるか確認し、その上で「節税」と「生活の余裕」のバランスを見て掛金を設定することが大切です。将来の安心のためにも、今できる範囲で一歩を踏み出してみましょう。

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