「もしビットコインが1円の頃に10万枚買っていたら、今頃は数千億円…?」そんな話、誰しも一度は聞いたことがあるかもしれません。本記事では、ビットコイン黎明期の価格や、実際に早期に購入した人物たちの実例を交えながら、この“夢物語”がどこまで現実だったのかを解説します。
ビットコインの最初期価格は本当に「1円」だったのか?
ビットコインが誕生したのは2009年。最初は価格が付かず、ピザ2枚と1万BTCを交換した「ビットコイン・ピザの日(2010年5月22日)」が、初の取引として有名です。
価格として初めて「円やドルの価値」が付いたのは、2010年中盤以降で、日本円換算で1BTC=1円未満〜数円台でした。つまり、理論上「10万BTC=数万円」で買えた時期は確かに存在したのです。
実在した“ノリで大量購入した人たち”の記録
完全に“ノリ”かはともかく、初期の開発者や掲示板ユーザーたちはビットコインを無料でもらったり、1,000BTC単位でやり取りしていました。
たとえば、初期開発メンバーの一人、ハル・フィニー氏はサトシ・ナカモトから最初に送金を受けた人物で、数千BTCを保有していたとされています。
また、日本でも2010〜2011年頃に秋葉原の電気街や掲示板で「1BTC=数円〜数十円」で取引がされていた記録があり、早期に保有した“名もなき個人投資家”も多数存在しました。
10万BTC=1兆5千億円の価値は今でも可能か?
仮に10万BTCを最初期に保有していて、2024年の高値(1BTC=1,500万円)で売却できていれば、約1.5兆円というとてつもない資産を手にできた計算になります。
しかし実際には、そのすべてを保有し続けた人は極めて稀で、多くは途中で売却したり、秘密鍵を紛失してアクセス不能になった例も少なくありません。
チェイナリシスなどの調査によれば、既に“動かない”ビットコイン(いわゆるロストコイン)は数百万BTCにのぼるとも推定されています。
実例:ビットコイン長期保有者(HODLer)の事例
● クリストファー・コッホ(ノルウェー)
2010年にわずか27ドル分のBTCを購入。2013年に気付き、資産が1000倍以上になっていた。
● ロジャー・バー(“ビットコイン・ジーザス”)
黎明期からの有名支持者で、2011年ごろから大量にBTCを保有。現在はビットコインキャッシュ支持者。
「昔から買ってたら…」はなぜ実現しないのか?
理由はシンプルで、「途中で売りたくなる」からです。10倍になれば利確したくなるのが人間心理。1円→100円の時点で10万円→1,000万円です。
また、暗号資産は秘密鍵を紛失すれば永遠にアクセス不能になるため、保持し続けることの難しさも存在します。
✅まとめ
・ビットコイン1円台の時代は確かにあった
・10万BTCを買った人が実在した可能性は十分あるが、全て保持し続けた人は極めて少数
・夢のようなリターンには、「売らない」「失わない」という困難が付きまとう
・初期投資家の多くは“ノリ”というより、理念や技術への興味から購入していた
ビットコインは夢か現実か——投資と歴史を知るきっかけに
「10万BTC買っていれば…」という話は、確かに夢物語のように思えますが、ビットコインの歴史や価値の推移を学ぶことで、今の投資判断にも役立つ示唆が得られます。過去の“もしも”に学びながら、これからの資産形成をどう考えるかが問われている時代なのかもしれません。

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