外貨預金は高金利が魅力のひとつですが、為替変動リスクも伴います。本記事では「100万円を米ドルで預金した場合」に起こりうる為替差損や、それを金利でどうカバーできるかといった実践的なシミュレーションを交えて解説します。
外貨預金の基本構造を理解しよう
外貨預金では、日本円を外貨に換えて運用し、満期後に円に戻す流れとなります。この過程で「為替差益・差損」が生じ、単純な金利収入だけでは損益を判断できないことがポイントです。
たとえば、為替レートが預け入れ時よりも円高に動いた場合、外貨から円に戻したときの金額が減ってしまうリスクがあります。
【シミュレーション1】5年満期・金利7%の場合の受取額
前提条件。
- 円→ドルレート:1ドル=100円
- ドル→円レート:1ドル=80円
- 金利:年7%(単利)
- 預金期間:5年
まず、100万円を1ドル100円でドルに換えると、10,000ドルになります。
5年間、7%の金利がつくと:
10,000ドル × (1 + 0.07 × 5) = 13,500ドル
これを80円の為替レートで円に戻すと:
13,500ドル × 80円 = 1,080,000円となり、108万円の受け取りになります。
【シミュレーション2】為替差損を金利で相殺するには?
預け入れ時の為替:1ドル=100円
引出し時の為替:1ドル=80円(円高)
20%(=(100−80)/100)の為替差損をカバーするには、5年間で20%の増加が必要。つまり、単利で年あたり4%の金利が必要です。
5年 × 金利% = 20% → 金利 = 4%
従って、年利4%以上であれば、ちょうどトントンになります。
【シミュレーション3】105万円になるには?
105万円を80円のレートで受け取るには。
105万円 ÷ 80円 = 13,125ドルが必要
初期の10,000ドルを5年間で13,125ドルに増やすには。
単利での金利は:(13,125−10,000) ÷ (10,000×5) = 6.25%
したがって、年利6.25%以上であれば、「5万円プラス」の状態になります。
為替リスクと金利のバランスを考慮しよう
金利が高くても、為替が大きく円高になってしまえば損をする可能性があります。一方、為替が円安になれば大きな利益も狙えます。
外貨預金は「為替リスク」+「金利リターン」で成り立つ投資商品であることを常に意識しておきましょう。
まとめ|為替レートと金利の関係性を正しく理解して投資判断を
外貨預金は高金利という魅力がある反面、為替の影響が大きい商品です。
- 金利7%なら円高でも利益が出る可能性がある
- 為替差損を相殺するには年利4%以上が目安
- 目標リターンから逆算して必要金利を把握することが重要
単なる利率だけでなく、為替の変動を見据えたうえで判断することが、外貨預金を成功に導くカギとなります。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
コメント