FX取引において、トレンドフォロー型のインジケーターであるパラボリックSAR(Stop and Reverse)は、売買のタイミングを視覚的に捉えやすくするための有効なツールです。本記事では、パラボリックSARの加速因子(AF)の設定について、FXに適したおすすめ値やその理由、活用上の注意点などを解説します。
パラボリックSARとは何か?基本のおさらい
パラボリックSARは、トレンドの転換点を見極めるためのインジケーターです。チャート上にドットとして表示され、価格の下にドットがあれば上昇トレンド、上にあれば下降トレンドを示します。
このインジケーターはトレーリングストップとしても機能し、トレンドに乗りながらも利益を守る手段として使われます。
加速因子(AF)の基本設定と意味
加速因子(Acceleration Factor)は、トレンドの勢いに応じてSARの移動速度を調整するパラメータです。通常は以下のように設定されます。
パラメータ名 | デフォルト値 |
---|---|
開始値(初期加速因子) | 0.02 |
加速度(ステップ) | 0.02 |
最大値 | 0.2 |
開始値が小さいほど反応は遅くなり、最大値が大きいほどトレンドの勢いが増すと早期に反転する傾向があります。
FXにおけるおすすめ設定値とカスタマイズ方法
FX取引では時間軸や通貨ペアのボラティリティによって、最適なAFの設定が異なります。一般的なおすすめ例は以下の通りです。
- スキャルピングや短期足(1分~15分):0.03~0.06(反応を早くする)
- デイトレード~スイング(1時間~日足):0.02(標準)
- 長期足(週足以上):0.01~0.02(過剰反応を防ぐ)
例えば、ボラティリティが高い通貨ペア(GBP/JPYなど)は反応が敏感になりやすいため、AFを下げるとノイズが減る傾向があります。
実例:USD/JPYの1時間足におけるAF設定比較
AF=0.02では、トレンドの始まりから中盤までSARがしっかり追従し、転換点も滑らかに表示される傾向があります。一方で、AF=0.05にすると、価格が小さく逆行するだけでもSARが反転してしまい、ダマシのシグナルが増える可能性があります。
そのため、実際の取引スタイルや他のインジケーターとの併用を前提に調整していくのが重要です。
パラボリックSARを有効活用するコツ
パラボリックSARは単体で使用するよりも、移動平均線やRSIなどと併用することで精度が高まります。たとえば。
- 移動平均線とのゴールデンクロス+SARのドット表示=買い判断
- RSIが売られすぎゾーンで反転+SAR転換=買い戻しサイン
また、トレンドの発生局面ではSARの初動を確認しながらポジションを取ることで、よりリスクを抑えたエントリーが可能です。
まとめ:パラボリックSARは設定と併用がカギ
パラボリックSARは、設定次第で非常に有用なインジケーターになります。特にFXでは、加速因子の設定を取引スタイルに合わせて調整することで、シグナルの精度が格段に向上します。
最終的には、デモ口座や小ロット取引で実際に試しながら、自分に合ったAF設定を見つけるのが最善の方法です。ツールは使い方次第で力を発揮します。

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