信用取引における貸株料と諸費用の仕組みとは?デイトレーダー必見のコスト解説

株式

信用取引では、手数料無料プランを利用していても「貸株料」などのコストが発生します。とくにデイトレーダーにとっては、小さな差でも累積すれば大きな支出につながるため、正確な理解が必要です。この記事では、信用取引で発生する代表的なコストを、具体的な金額例を交えて解説します。

貸株料とは?どのくらいかかるのか

信用取引では、証券会社から株を借りる形になるため、その対価として貸株料(金利)が発生します。一般的に年率は2.5%〜3.9%程度で、日割りで計算されます。

例として、75万円の取引で年利2.8%、3日間保有した場合、以下のように計算されます:
750,000 × 0.028 ÷ 365 × 3 ≒ 約173円。この計算式でおおよその金額を確認できます。

手数料無料でも「諸費用」は発生する

楽天証券などの「手数料無料プラン」では、取引手数料自体はゼロ円ですが、以下のようなコストは引き続き発生します。

  • 貸株料(信用取引金利)
  • 逆日歩(品貸料)※空売り時
  • 名義書換料(場合によって)

たとえば、空売りを行った際に対象銘柄が「貸借銘柄」の場合、投資家間の需給によっては逆日歩(ぎゃくひぶ)と呼ばれる追加のコストが生じることがあります。これは証券会社ではなく、相手方の投資家に支払われる費用です。

デイトレにおけるコスト構造の注意点

デイトレードでは、1日で建て玉を解消するため、貸株料は原則1日分のみ。しかし「約定日」ではなく「受渡日基準」で計算されるため、土日や祝日をまたぐと複数日分が発生することに注意が必要です。

例:金曜日に約定した場合、受渡日は翌週の火曜日になるため、金土日月火の5日間分の金利が発生することになります。

信用買い・空売りの違いと費用の差

信用買いと信用売り(空売り)では、発生する費用が異なります。特に空売りは追加費用が発生しやすく、注意が必要です。

項目 信用買い 信用売り(空売り)
貸株料
逆日歩 × △(発生する可能性)
名義書換料 × △(企業による)

空売り時の逆日歩は読みにくく、突発的に高額になることもあるため、空売りを多用する場合はリスク管理が必須です。

信用取引にかかるコストを減らす工夫

信用取引のコストは完全にはゼロにできませんが、以下の工夫で最小限に抑えることが可能です。

  • 信用建て玉はなるべく即日決済(デイトレ)する
  • 空売り対象の銘柄で逆日歩の付きにくい銘柄を選ぶ
  • 受渡日スケジュールを意識して、週末をまたぐ建て玉を避ける

また、証券会社のマイページでは、建玉ごとに現在の費用が表示されるため、毎日チェックする習慣を持つことも重要です。

まとめ:手数料無料でも「無料じゃない」ことを理解しよう

信用取引は一見、低コストで取引できるように見えても、貸株料・逆日歩・諸費用などの見えにくいコストが存在します。たとえ手数料無料プランであっても、数百円単位の費用が積み重なれば、年間では大きな差になります。

計算式を理解し、逆日歩や金利の変動リスクを把握しておくことで、より戦略的で安心した取引ができるようになるでしょう。

株式
最後までご覧頂きありがとうございました!もしよろしければシェアして頂けると幸いです。
最後までご覧頂きありがとうございました!もしよろしければシェアして頂けると幸いです。
riekiをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました