暗号資産(仮想通貨)のレバレッジ取引で人気のBybit(バイビット)では、損切り設定を行うと「成行決済」になるという仕様に戸惑う方も少なくありません。本記事では、なぜ損切り時に成行になるのか、その理由と回避方法、そして指値での損切り実現方法まで丁寧に解説します。
バイビットの損切り設定は基本「成行」
Bybitでは損切り(ストップロス)を設定した場合、注文が発動すると成行注文として市場に出されます。これは相場が急変した際でも迅速にポジションを決済して損失拡大を防ぐための仕様です。
つまり、指定した価格に到達するとその時点で即座に市場価格で約定し、損切りが実行されます。結果的に、表示されていた価格とずれる「スリッページ」が起こる可能性があります。
なぜ指値で損切りできないのか?
そもそも損切り注文は「市場価格が悪化したときに発動する注文」です。そのため、指値で損切りを行うと、発動しても約定しない可能性があります。暴落時など注文が殺到する場面では指値注文が通らず、意図した損切りが機能しないリスクが高まります。
これがBybitが損切りを成行で実行している最大の理由です。
それでも「指値」で損切りしたい場合の代替手段
どうしても価格を指定して決済したい場合、以下のように「OCO注文」または「条件付き注文」を活用する方法があります。
- OCO注文:利確と損切りの両方を一括で指値設定できる
- 条件付き注文:価格条件を指定し、到達時に指値 or 成行で注文を出す
特に条件付き注文では、「トリガー価格」と「指値価格」を分けて設定できます。たとえば、
トリガー価格:29,500/指値価格:29,450
と設定すれば、29,500に到達した時点で29,450での売り指値注文が発動します。
条件付き注文の設定方法(PC画面例)
BybitのPC画面で「条件付き」タブを選び、以下の手順で入力します。
- トリガー価格:損切りしたい水準
- 注文価格:その時に出す指値価格
- 数量:取引数量
- 注文タイプ:指値/成行を選択
ただし、この方法は「価格が飛ぶ」相場では未約定のままになり損失が拡大するリスクもあるので、十分に注意しましょう。
実例:損切りを指値で設定したいケース
たとえば、BTCを30,000ドルで買った場合、29,500ドルで損切りしたいとします。価格が一気に暴落することを想定し、成行ではなく29,400ドルで売りたい場合、以下のように設定できます。
- トリガー価格:29,500ドル
- 指値価格:29,400ドル
- 注文タイプ:指値
この設定により、29,500ドルを下回ると29,400ドルでの売り指値が発動します。ただし、売れ残る可能性もあります。
まとめ:Bybitでの損切り管理はリスクと目的に応じて
Bybitの損切りは安全性を重視し、基本的に成行で実行されます。これは相場急変時に最も迅速かつ確実に決済できる方法だからです。一方で、スリッページを極力避けたい場合は、条件付き注文を活用して指値での損切りを試みるのも一つの方法です。
ただし、リスク管理の観点では「損切りの確実性」を優先すべき場面もあるため、ご自身の取引スタイルや相場環境に応じて判断しましょう。

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