経常利益は前年から増益基調で、来期予想も好調なのに株価が暴落している――そんなフルヤ金属(7826)の現象について、有力な要因を背景・実例・市場心理を交えて詳しく解説します。
①業績は確かに回復傾向にあるが…
直近の2025年6月期決算では、連結経常利益が前年同期比+12%増、営業利益率も前年9%から18%へ大幅改善と
好調な増益トレンドが見られます:contentReference[oaicite:0]{index=0}。
しかし市場では決算発表時に達成済みの”期待”を上回るさらなる驚き要素が少なく、**既に材料出尽くし感**が強まっている点も見逃せません。
②需給ショック:自己株式処分の影響
2025年6月末に発表された**公募による自己株式処分**が大量の新規売り圧力を招いたとの見方があります:contentReference[oaicite:1]{index=1}。
短期的には“希少性低下=需給悪化”が嫌気され、株価下落につながった可能性が高いです。
③アナリスト予想と市場評価のギャップ
アナリストの平均目標株価は4,633円と現状の株価(約2,440円)の約1.9倍を示唆していますが、
直近では**目標引き下げ圧力**もあり、コンセンサスがやや慎重方向にシフト傾向です:contentReference[oaicite:2]{index=2}。
つまり**期待と現実のミスマッチ**が市場心理に影響しています。
④原材料価格・為替・外部環境リスク
フルヤ金属の主要原材料はプラチナやルテニウムなど貴金属で、国際価格の変動が業績に直結します:contentReference[oaicite:3]{index=3}。
さらに、日本の輸出入比率や海外子会社の影響から、**為替変動リスク**も常に経営に影響するファクターとして意識されています。
⑤チャートで見る「調整局面」
株価は約35日で-11.6%の調整局面に入っており、過去5年で見ても中程度の調整幅です:contentReference[oaicite:4]{index=4}。
こうした下落は市場全体の景気や 投資スタンスの変化に連動した“押し目買いの材料出尽くし”とも一致しており、暴落というよりは順調な調整とも考えられます。
まとめ:株価と業績に差がつくのは当然
フルヤ金属は業績面では順調ですが、株価には
1) 期待先行の材料出尽くし
2) 自己株処分による需給悪化
3) 予想の慎重化とミスマッチ心理
4) 原料相場・為替の不透明感 といった複合要因が影響。
分析チャートでは中期的な押し目調整局面中とも言える段階であり、
一概に叩き売られているのではなく、むしろ健全な利確・調整と捉える余地があります。
今後は7~8月の決算発表・配当方針・為替・貴金属相場の動向が株価のカギとなるため、注視が必要です。

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