株式投資で個別銘柄を選ぶ際には、様々な指標をチェックすることが重要です。これらの指標は企業の収益性や安全性、将来性などを読み解く手がかりになります。しかし、指標が多すぎて何を見ればいいか分からないという声もよく聞かれます。本記事では、個別株を選ぶときに注目すべき代表的な指標とその活用方法を解説します。
PER(株価収益率)で割安・割高を判断
PER(Price Earnings Ratio)は、株価が1株当たりの利益(EPS)の何倍で取引されているかを示す指標です。PERが低いほど「割安」とされ、高いと「割高」と評価される傾向にあります。ただし、業種によって適正なPER水準は異なります。
例えば、成長性の高いIT企業はPERが30倍を超えることもありますが、安定収益型の鉄道会社などは10倍前後が一般的です。同業他社との比較が効果的です。
PBR(株価純資産倍率)で企業価値を見る
PBR(Price Book-value Ratio)は、株価が1株あたり純資産(BPS)の何倍かを示す指標です。1倍を下回る場合、「企業の解散価値よりも安く評価されている」と考えられ、割安と見なされることもあります。
特に資産が重視される金融・不動産業界では、PBRのチェックが重要になります。ただし赤字企業ではPBRが意味を持たないこともあるため注意が必要です。
ROE(自己資本利益率)で収益性を確認
ROE(Return On Equity)は、自己資本を使ってどれだけの利益を上げたかを表す指標です。数値が高いほど効率的に利益を上げていることになります。一般的には10%以上であれば優良企業と評価されることが多いです。
高ROEで安定している企業は、長期保有の候補として有望です。ただし、借入金が多く自己資本が少ないためにROEが高く見える場合もあるので、財務構造の確認も欠かせません。
配当利回りで安定収入を期待
配当利回りは、現在の株価に対して1年間に受け取る配当金がどれほどの割合になるかを示します。インカムゲインを重視する投資家にとって重要な指標です。
たとえば、株価が1,000円で年間配当が50円なら、配当利回りは5%になります。高配当株には人気が集まりやすいですが、業績悪化で減配されるリスクもあるため注意が必要です。
売上高や営業利益の成長率も見逃せない
将来の成長性を見極めるには、売上高や営業利益の伸びをチェックしましょう。過去5年ほどの推移を見ることで、企業が安定的に成長しているかどうかが分かります。
売上は順調でも利益が伸びていない場合、コスト増や価格競争の影響があるかもしれません。利益率の動向にも注目しましょう。
財務安全性を示す自己資本比率や負債比率
倒産リスクを抑えるためには、財務健全性の指標も重要です。代表的なのが自己資本比率(総資産に占める自己資本の割合)や、負債比率(負債÷自己資本)です。
一般的に、自己資本比率が40%以上であれば健全、20%を下回ると注意が必要とされます。バランスシートを一度は確認しておきましょう。
チャートやテクニカル指標も活用しよう
ファンダメンタル指標だけでなく、株価チャートやRSI、MACDといったテクニカル指標も補助的に使うとタイミングの判断がしやすくなります。上昇トレンドかどうか、サポートラインの位置などを見て売買判断をする投資家も多くいます。
ただし、あくまで短期的な目安であり、企業の本質的な価値を見失わないことが大切です。
まとめ:目的に応じた指標を見極めよう
個別株を選ぶ際に見るべき指標は、PER、PBR、ROE、配当利回り、売上・利益の成長率、自己資本比率など多岐に渡ります。すべての指標を一度に完璧に理解する必要はありませんが、投資の目的(成長重視か安定重視か)に応じて指標の重みを変えることが重要です。
定期的に指標を見直しながら、自分なりの投資判断基準を作っていきましょう。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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