「トレンドが明確に出ている相場を狙えば勝てる」「それを繰り返せばトータルでプラスになる」──このような意見はFXや株式トレーダーの間でよく耳にするものです。確かに理論上は正しそうですが、果たして現実の相場でも通用するのでしょうか?本記事では、トレンドフォロー戦略の実際と、それを活かすための条件や注意点について解説します。
トレンドフォロー戦略の基本とは
トレンドフォローとは、上昇トレンドでは買い、下降トレンドでは売りを仕掛けていく戦略です。市場の大きな流れに逆らわずに取引するため、成功率が高いとされます。
代表的なインジケーターとしては移動平均線(MA)やMACD、ADXなどがあります。これらを使って「トレンドの発生と持続性」を確認しながらエントリー・エグジットの判断を行います。
「トレンドが出ていれば勝てる」は部分的には正しい
確かに、明確なトレンドが発生している局面でのトレードは、勝率が高くなりやすいです。特に押し目買いや戻り売りといったエントリーポイントを見極められれば、リスクリワード比の高いトレードも可能になります。
例えば、日経平均が明確な上昇トレンドにあるとき、5日移動平均線の反発でエントリーした場合、損小利大のトレードになりやすい傾向があります。
なぜそれでも「絶対に勝てる」とは言えないのか
しかし、現実の相場では「いつトレンドが終わるか」が事前には分かりません。また、トレンドに見えて実はレンジ内のノイズだったというケースも多く、エントリー後にすぐ反転する「だまし」も多く発生します。
また、トレンド中でも必ず押し目や調整があります。そのタイミングでエントリーしてしまえば、損切りを余儀なくされる可能性もあります。
トレンドを活かすために必要な要素
- 環境認識:上位足(週足や日足)でもトレンドが出ているか確認する
- リスク管理:トレンドが崩れた際の損失を最小限に抑えるストップロスの設定
- エントリーポイントの精査:単にブレイクしたからではなく、リテストや反発などのタイミングを待つ
- 感情のコントロール:焦って飛び乗ったり、損切りできずに塩漬けにしない
これらの要素を組み合わせて初めて「トレンド相場を活かした勝率の高いトレード」が実現します。
実例:勝てるトレンドと負けるトレンド
成功例:ドル円がファンダメンタルズ要因(利上げ観測)で継続的に買われ、週足でも日足でも上昇トレンドを形成している場面。押し目でエントリーすれば利益が取りやすい。
失敗例:短期的な経済指標で急騰したが、長期トレンドでは方向感が乏しい相場。飛び乗りエントリーしてもすぐに反転し損切りになる。
まとめ:トレンド=万能ではないが、武器にはなる
「トレンドが出ていれば勝てる」というのはあくまで条件付きの戦略であり、絶対論ではありません。環境認識・リスク管理・戦略の徹底ができて初めて、トータルでのプラス収支が見込める手法になります。
安易に「トレンドだから勝てる」と考えず、相場の全体像を冷静に捉える力が、継続的に利益を出すためのカギとなります。

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