MetaTrader 4(MT4)を使って取引アラートを自動で検知し、あらかじめ指定した位置をクリックする自動化システムは、トレーダーの効率化に役立つ仕組みです。この記事では、アラート内容の読み取りからマウス操作の自動化までの全体的な流れと、実現のためのツールや注意点について解説します。
MT4アラートの仕組みと取得方法
MT4で設定されたアラートは通常、画面にポップアップ表示されるか、アラートログファイルに記録されます。アラートログは通常、MT4の /logs
フォルダ内に alert.log
またはターミナルのログとして保存されています。
例えば、「USDJPY ロング」などのテキストがアラートに表示された場合、その内容を外部ツールでモニタリングすることで条件を抽出できます。
アラートテキストの自動取得方法
Windows上で稼働するスクリプトやソフト(例:Python + watchdog ライブラリ)を使って、MT4のログファイルの更新を監視します。
例えば、Pythonでアラート内容を読み取る基本的なコードは以下のようになります。
with open("path/to/alert.log", "r", encoding="utf-8") as f:
lines = f.readlines()
for line in lines:
if "ロング" in line:
# ロング処理を実行
elif "ショート" in line:
# ショート処理を実行
座標指定のクリック操作を行う方法
アラートの内容に応じて、クリック動作を実行するには、自動化ツールの PyAutoGUI や AutoHotkey を利用すると便利です。
例えば、PyAutoGUIでは以下のように記述します。
import pyautogui
pyautogui.click(x=100, y=200) # 任意の位置をクリック
AutoHotkeyでは以下のようなスクリプトで実行可能です。
Click, 100, 200
ロングかショートの判定処理を組み込む
アラートログに「ロング」「ショート」というキーワードが含まれている場合、それに応じてクリック位置を分けて設定できます。
たとえば、ロングは上ボタン(X:100 Y:200)、ショートは下ボタン(X:300 Y:400)をクリックさせるロジックを組むことで実現します。
実際の例。
if "ロング" in alert:
pyautogui.click(x=100, y=200)
elif "ショート" in alert:
pyautogui.click(x=300, y=400)
セキュリティと運用時の注意点
MT4と自動化スクリプトの連携では、思わぬ誤動作や環境変化によるズレが生じることがあります。そのため、本番口座での運用前には十分なテストが重要です。
また、MT4のアップデートやOSのセキュリティ変更でマウス座標がズレる場合があるため、定期的な確認と調整も必要です。
まとめ:自動化は便利だが慎重に
MT4のアラートをトリガーに、あらかじめ設定した座標をクリックする仕組みは、PythonやAutoHotkeyなどを使うことで構築可能です。ただし、ロジックの誤動作は取引に重大な影響を及ぼすため、テストやモニタリング体制を整えることが不可欠です。
自動化は強力なツールですが、リスク管理と安全設計が何より重要です。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
コメント