銀行がNISAを積極的に勧める理由とは?金融機関側のメリットをやさしく解説

資産運用、投資信託、NISA

NISA(少額投資非課税制度)は、個人投資家にとって節税効果のある魅力的な制度です。最近では銀行や証券会社からNISA口座開設のダイレクトメールや案内が届くことも多くなりました。しかし、なぜ銀行はそれほどまでにNISAを勧めるのでしょうか?この記事では、銀行側の視点からその背景を解説します。

銀行がNISAを勧める理由

銀行がNISAを積極的に推進するのには、いくつかの明確なビジネス的理由があります。単なる顧客サービスというだけでなく、自社の収益向上にもつながるのです。

その最大の理由は「投資信託販売による手数料収入の獲得」です。NISA口座で購入される金融商品は、投資信託が多くを占めており、これにより銀行は販売手数料や運用管理費用(信託報酬)の一部を得ることができます。

NISA制度は顧客にもメリットが大きい

顧客側も、NISAを利用することで運用益や配当が非課税になるという大きなメリットがあります。これまで20%超の税金がかかっていた運用益が全額非課税になるため、長期的な資産形成において強力な後押しになります。

銀行側もそのメリットを強調することで、金融リテラシーの向上と顧客満足度アップを図っています。これにより信頼関係が構築され、長期的な取引につながることを期待しているのです。

新NISA導入で営業も本格化

2024年から始まった新しいNISA制度により、年間投資枠が拡大され、非課税期間も恒久化されました。これにより銀行は、より多くの顧客に長期投資を促すチャンスと見て営業活動を強化しています。

実際、地方銀行やメガバンクも力を入れており、行内に投資相談ブースを設置したり、セミナーを開催したりする事例も増えています。

銀行側のメリットを具体的に見る

銀行がNISAを通じて得られる主なメリットは以下の通りです。

  • 販売手数料収入:NISAで投資信託を購入する際に発生。
  • 信託報酬の継続収入:投資信託保有中、毎年一定割合の手数料が入る。
  • 顧客囲い込み:NISA口座が銀行にあることで、顧客が他行へ流出しにくくなる。

これらの収益構造により、銀行にとってNISAは非常に魅力的な制度となっています。

NISAは誰のための制度か?

本来NISAは国が個人の資産形成を後押しするための制度です。そのため、制度自体は投資家目線で作られています。銀行はこの制度を活用し、顧客に長期投資を促すことで、自社のビジネスにも貢献させているのです。

つまり、銀行と顧客の双方にとってメリットのあるウィンウィンの関係が成り立っていると言えます。

まとめ:NISAは利用者と金融機関の双方に利益

銀行がNISAを熱心に勧める背景には、投資信託を通じた収益獲得という明確な理由がありますが、それと同時に、NISA自体が顧客にとっても大きなメリットのある制度であることを忘れてはなりません。

案内を受け取ったら、単に勧誘と受け止めず、一度内容を確認し、自分の資産形成に役立つかどうかを検討してみることをおすすめします。

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