相場における「原理原則」は、単なるテクニカル手法やインジケーターに頼らず、価格の動きそのものに根差した普遍的な考え方です。例えば「安値の起点を割らない限り買い目線」など、シンプルながら強力な指針になります。本記事では、そうした相場の本質に迫り、短期から中長期トレーダーまで役立つ「原理原則」を解説します。
原理原則①:トレンドは継続するが、必ず終わる
相場は上昇・下降・レンジという3つの状態を繰り返します。上昇トレンド中は高値・安値が切り上がり、下降トレンド中は切り下がるという動きが基本です。
例えば、移動平均線が右肩上がりで安値が割られずに推移している間は、押し目買いが有効とされます。しかし安値の起点を割った場合、それはトレンド転換のサインとみなされるため、買い目線は一旦撤退するのが原則です。
原理原則②:高値・安値の更新が方向性を示す
高値を更新したかどうかは、市場参加者の心理を反映しています。高値を超えれば買い意欲が強く、トレンド継続が期待される一方で、高値を超えられない場合はダブルトップなどの転換パターンに警戒が必要です。
安値の起点(サポート)を守る動きは、「ここで買ってきた筋がいる」というシンプルながら強力なロジックに基づいています。ここを割ればその筋が損切りし、新たな売り圧力となることも意識しましょう。
原理原則③:出来高と価格の連動を見逃すな
出来高の増加は「注目されている価格帯」であることを示します。価格が重要な高値・安値ゾーンをブレイクする際に出来高が伴うと、その方向への信頼度が高まります。
逆に、出来高を伴わない上昇や下落はダマシの可能性が高く、注意が必要です。これはスキャルでもスイングでも変わらない「市場の原理原則」です。
原理原則④:相場には波がある(ダウ理論)
ダウ理論は相場の構造を理解する上で欠かせない基本です。「上昇は上昇波と押し目」「下降は下降波と戻り」で成り立っており、このリズムに逆らうと負けやすくなります。
たとえば、下降トレンド中に安易に買いを入れると、高値を更新しない戻り売りに巻き込まれる可能性があります。波のリズムを理解することで、「今は押し目買いの場面か、戻り売りの場面か」が判断できるようになります。
原理原則⑤:水平線は価格の記憶
トレンドラインよりも、実は水平線の方が多くのプロトレーダーに注目されています。なぜなら「ここで反転した」「ここで揉み合った」といった記憶が残りやすく、売買の起点となりやすいからです。
安値の起点・高値の天井・前回の支持・抵抗――こうした水準に価格が近づいた時には、要所での反応やブレイク狙いの戦略が有効となります。
実践例:短期トレードでも有効な原理原則
たとえば5分足のスキャルピングでも、前日安値を割り込んだ後に出来高を伴って戻してきた場面では、「安値更新→買戻し→高値試し」のパターンを狙うことができます。
このときに見るべきは、
- 押し安値を割っていないか
- 出来高の変化
- 高値の更新が近いか
という要素です。原理原則に基づいた判断は、インジケーターに依存しない柔軟性を生みます。
まとめ:原理原則に沿った判断が勝率を高める
相場の原理原則とは、「なぜそこが買い/売りになるのか」「どうして損切りはそこなのか」という本質を言語化したものです。安値の起点を割らない限り買い目線――という考えもその一つですが、他にもトレンド構造、出来高の変化、水平線の記憶、波のリズムなど、複合的に見ることでトレードの精度が上がります。
ぜひあなたの戦略にも、これらの原理原則を組み込んでみてください。シンプルかつ再現性の高いトレードが身につくはずです。

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