株式投資の指標の一つであるPBR(株価純資産倍率)が1を割っている企業は、割安と考えられることが多い一方で、資本効率が悪い企業と見なされる場合もあります。本記事では、PBRが1を割ることの意味と、それが買い時かどうかを分析します。
1. PBR(株価純資産倍率)とは?
PBR(Price to Book Ratio)は、企業の株価が純資産(BPS:1株あたりの純資産)の何倍で取引されているかを示す指標です。
計算式。
PBR = 株価 ÷ 1株あたり純資産(BPS)
一般的に。
- PBRが1未満 → 市場価値が純資産を下回り、割安と判断されることが多い
- PBRが1以上 → 株価が純資産を上回り、成長期待がある
2. PBRが1を割ることのメリット
PBRが1を割ると、理論上は「会社を解散したときに投資額以上の価値が戻ってくる」ことを意味します。
① 割安株投資の観点
投資家の中には「割安株投資(バリュー投資)」を重視し、PBR1倍以下の企業を好む人もいます。
例:PBR 0.8の企業の純資産が変わらず、適正な評価を受ければ、株価は1.25倍(= 1 ÷ 0.8)になる可能性があります。
② 自社株買いや配当増配の可能性
PBRが低い企業は「市場から適正評価を受けていない」と考え、自社株買いや増配を実施することがあります。
3. PBRが1を割ることのデメリット
PBR1倍割れは、単なる「割安」ではなく、企業の資本効率が悪いことを示している可能性もあります。
① 企業の成長性が低い
収益力が低いため、株価が純資産に対して低く評価されている場合があります。
② 資本効率の悪さ
PBRが低い企業は、投資家から「資本を効率的に活用できていない」と見なされ、株価が上がりにくいことがあります。
例えば、ROE(自己資本利益率)が低い企業は、PBRも低くなる傾向にあります。
4. PBRが1を割っている企業は買い時か?
PBRが1を割っている企業が買い時かどうかは、他の指標と併せて判断する必要があります。
① ROE(自己資本利益率)を確認
PBRが低くても、ROEが高い企業は成長の可能性が高く、株価上昇が期待できます。
② 業界平均と比較
業界全体が低PBRなら、単にその業界の評価が低いだけであり、個別企業の問題ではない可能性があります。
③ 過去のPBR推移
過去にPBR1倍を超えていた企業が現在割安になっている場合、将来回復する可能性があります。
まとめ
PBRが1を割ることは、割安と見ることもできますが、企業の資本効率の低さを示している可能性もあります。投資判断の際には、ROEや業界平均と比較しながら慎重に判断することが重要です。
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