経済学をこれから学びたいけれど、数式やグラフに抵抗があるという人は少なくありません。特に「まずは九九のような基本を押さえたい」と考える方にとって、具体的な数式の導出よりも、その意味や使われ方の背景を理解することが重要です。本記事では、数学的知識を前提とせず、経済学の「考え方の基礎」を理解できる書籍を厳選して紹介します。
経済学を“概念”から捉えることの大切さ
大学の経済学では、ミクロ経済学やマクロ経済学といった体系が登場し、数式やグラフを通して経済現象を分析するのが一般的です。しかし、初学者にとって最初に必要なのは「なぜその数式が使われているのか」を直感的に理解することです。
これはちょうど、九九の答えを暗記する前に「なぜ2×3が6なのか」をイメージできるようになる段階に似ています。
1. 『経済学入門 改訂版』(グレゴリー・マンキュー)
世界中で定番となっている入門書で、日本語版も丁寧に翻訳されています。高校生にも読みやすい文体で、需要と供給の基本や政府の役割、インフレ・失業など経済全体の仕組みをわかりやすく説明しています。
数式は最小限にとどめられており、「なぜそのような政策が経済に影響するのか」という背景理解に最適です。
2. 『経済は感情で動く』(マッテオ・モッテルリーニ)
行動経済学の観点から、合理的な経済人とは異なる「人間らしい意思決定」について解説。価格のつけ方や損失回避、選択肢の提示など、身近な心理学と経済が結びついています。
式や図表が出てこないため、感覚的に「経済の力学」がわかる一冊です。
3. 『ヤバい経済学』(スティーヴン・D・レヴィット、スティーヴン・J・ダブナー)
経済学的な発想法を、「犯罪は減ったけどなぜ?」や「教師がテスト結果を操作する理由」など意外なテーマから学べます。
事実や統計の見方を知るきっかけになる内容で、「数字の背後にある意味」に着目するきっかけになります。
4. 『高校生からわかるマクロ・ミクロ経済学の基礎』(竹中平蔵)
日本語で書かれたわかりやすい解説書で、教科書風ではなく会話調で展開されます。日常のニュースに出てくる「GDP」「失業率」「金利」などの用語を、実生活とのつながりから理解できます。
高校生や社会人の初学者にも最適で、式が苦手な人にもおすすめです。
5. 『池上彰の経済学教室』シリーズ
テレビでもおなじみの池上彰氏による解説シリーズ。専門的な用語をかみくだいて説明しており、疑問を持ちやすい読者視点で構成されています。
「経済って何?」「お金の価値はどう決まる?」といった素朴な疑問に答えてくれる良書です。
経済小説から興味を持った方におすすめの読み方
「予言の経済学」などの小説をきっかけに興味を持った方は、まずフィクションの中に出てくる「現実の経済的な原理」に注目してみましょう。その背景知識を補う形で、前述の書籍を読むと理解が深まります。
たとえば、物語の中に出てくる「中央銀行」や「金利操作」といったテーマを、実際の政策理論と照らし合わせて考えると学びが広がります。
まとめ:経済学の“読み方”を学べば数式が苦にならない
経済学の学びは、数式から始めなくても理解できます。まずは「考え方」を知ることからスタートすれば、やがて数式や理論も自然に受け入れられるようになります。
今回紹介した書籍は、まさに「経済学の九九」にあたる基礎的な思考を身につけるのに最適なものばかり。ぜひ気になる1冊から手に取ってみてください。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
コメント