新NISA(少額投資非課税制度)を活用して積立をしている中で、急な出費が発生し、資産の一部を現金化したいという場面は誰にでも起こり得ます。しかし、操作画面に出てくる「買取」と「解約」の違いや、継続投資への影響については意外とわかりにくいものです。本記事では、新NISAの資産を一部現金化する際の選択肢や注意点について解説します。
「買取」と「解約」の違いを理解しよう
インターネットバンキングや証券会社のアプリで新NISA口座の投資信託を売却しようとすると、「買取(売却)」と「解約」の選択肢が出てくる場合があります。これは金融機関やファンドの種類によって表示が異なるだけで、基本的にはどちらも「保有している投資信託の一部または全部を売って現金化する行為」です。
具体的には、「買取」=ファンドが市場であなたの保有分を買い取る、「解約」=あなたの持っている口数分を解約し現金化する、という違いがあります。ただし、どちらも売却益が出ても新NISA口座内であれば非課税です。
一部現金化しても積立は継続できる?
結論から言うと、積立設定をそのままにしておけば翌月以降も継続して引き落とし・購入が行われます。一部売却(現金化)しても積立設定自体がキャンセルされるわけではないため、急な出費での資金化と、将来への積立の両立が可能です。
ただし、売却後にNISA枠が再利用できる「再利用型」ではないため、売却した金額分の非課税枠は復活しません。つまり、年120万円のつみたて枠をすでに使っていた場合、その年は再度投資できないという点は覚えておきましょう。
実際の操作方法:インターネットバンキングからの手順
多くの証券会社や銀行では以下のような流れになります。
- ログイン後、「保有商品」や「資産一覧」ページを開く
- 現金化したい投資信託を選択し、「売却」や「解約」ボタンを押す
- 売却数量や金額を入力(全額ではなく、金額指定が可能な場合も)
- 受取口座の確認、パスワード入力で完了
売却資金はおおむね2〜5営業日後に登録口座に入金されます。
こんなときはどうする? よくある疑問
Q:売却したあとに投資信託の価格が上がったら?
→ 売却済みなので値上がり益は受けられません。必要資金以外は残しておくのも一手です。
Q:売却で損が出た場合、税金面でのメリットは?
→ 新NISA口座内であれば売却損は他の利益と損益通算できないため、税金面の恩恵は特にありません。
まとめ:必要に応じた柔軟な運用を
新NISAの積立資産を一部現金化する際、「買取」と「解約」は表示の違いであり、どちらも売却手続きです。一部売却しても自動積立設定が残っていれば翌月以降も継続されます。ただし、非課税枠は再利用できないため、売却のタイミングは慎重に検討することが大切です。
急な出費があっても焦らず、制度の仕組みを理解して上手に対応していきましょう。

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