「毎月9,000円が口座に振り込まれる投資信託」と聞くと、一見魅力的に思えます。しかし、その裏で元本がどうなっているのか気になる方も多いはずです。本記事では、信用金庫などで扱われる毎月分配型の投資信託について、分配金の仕組みと元本との関係をわかりやすく解説します。
毎月分配型投資信託とは?
毎月分配型の投資信託とは、その名のとおり毎月決まったタイミングで「分配金」が支払われるタイプの投資信託です。100万円などのまとまった金額を投資すると、その運用成績に応じて分配金が支払われ、通常は普通預金口座などに自動で振り込まれます。
ただし、分配金の金額や支払の有無は固定ではなく、運用状況や方針により変更される場合があります。
分配金=利益とは限らない
多くの人が誤解しやすいのが、「分配金=利益」だという認識です。実際には、分配金の一部または全部が元本を取り崩したものである場合もあります。
たとえば、運用益が出ていない月でも一定額を分配するためには、元本を削って支払わざるを得ないこともあります。この場合、表面的には9,000円受け取れていても、実際には投資元本が減っている可能性があります。
元本はどうなるのか?評価額の見方
投資信託の価値は「基準価額」と呼ばれるもので日々変動しています。投資元本が保たれているかどうかは、この基準価額×保有口数で計算される「時価評価額」を見ることで確認できます。
例えば、100万円投資したファンドの評価額が95万円になっていれば、元本は5万円目減りしていることになります。つまり、毎月分配を受け取っていても元本が損なわれていれば、最終的な資産は減っていることになります。
毎月9,000円の仕組みの一例
仮に月9,000円の分配がある場合、年換算で10万8,000円。これは年利で約10.8%に相当します。現在の低金利下では、このような高い分配が純粋な運用益だけで成り立つケースは少なく、元本の取り崩しが含まれている可能性が高いです。
また、ファンドによっては「特別分配金」として非課税扱いになる部分がある一方で、これは元本の返還に過ぎないことを示しています。
元本割れを防ぐために確認すべきこと
- ・月々の分配金が運用益から出ているか元本から出ているか
- ・評価額が投資額を上回っているか
- ・「分配金の原資」を運用報告書などで確認する
- ・信金や銀行担当者に「分配金のうち元本からの部分はあるか」質問する
こうしたチェックポイントを通じて、実質的な損益を把握できます。
まとめ:毎月分配は「もらえて嬉しい」だけではない
毎月分配型の投資信託は、安定収入のように見える一方で、元本が減っている可能性を見逃してはいけません。特に、元本から分配金が支払われているケースでは、資産を取り崩しているだけということもあります。
自分の資産状況を正しく理解するためにも、「評価額」や「分配金の内訳」に目を向け、信金や金融機関の担当者としっかり対話することが大切です。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
コメント