ChatGPTを活用してFXの自動売買(EA)を作ろうとしているのに、エラー続き・性能不足・意図と違う動作ばかりで怒りが爆発寸前――そんな悩みを抱えている方は少なくありません。AIが万能ではないことは理解しているつもりでも、こちらが課金して真剣に取り組んでいるからこそ、「思った通りに進まない」ことでストレスは積もっていきます。本記事では、AIにEAを作らせるときに注意すべき点、怒りを減らす伝え方、効率的な開発のコツについて整理してお伝えします。
AIが「できる」と答える理由とその落とし穴
AIは「できない」と断言するよりも「できます」と回答し、その後試行錯誤を繰り返す仕組みです。これはAIが万能であるからではなく、ユーザーが何を望んでいるかを前提に肯定的に応えようとする性質があるからです。
そのため、「月利10%のEAは作れる?」という問いにも、最適解ではなく“可能性ベースの前向き回答”をするため、実際のパフォーマンスとはかけ離れたコードになることも多いのです。
指示が伝わらない理由:AIとの会話は“論理”ではなく“構造”
AIに「このルールでやって」と伝えても、裏側の処理構造やトークン処理上の制限で、前に言ったことを保持しきれないことがあります。つまり、前回のルールや条件が忘れられている状態で書き直すことが起きやすいのです。
これを避けるためには、以下のような方法が有効です。
- 毎回「ルールの一覧」を明文化し、やりとりの最初に提示する
- 「このコードは○○のルールを満たしていますか?」と逐次確認させる
- バージョンを番号で管理し、「Ver1では〜、Ver2では〜」と履歴を残す
「怒り」を減らすための考え方と実践術
怒りの大半は「期待とのズレ」から生まれます。AIはあくまで「優秀な補助者」ではあっても、「完全な開発者」ではありません。そのため、AIに100%を求めず、70%までをAI、残りは自分で調整するつもりで臨むと、心理的ストレスが大きく減ります。
また、以下のような「感情を外化する習慣」も有効です。
- 日報的に「AIにここまでできた」「エラーここで止まった」と記録する
- 怒りを感じたときは、1分間だけ紙やアプリに不満を書き殴る
- 1つでも動く機能があったら「進んでる」と声に出してみる
バックテストと現実の乖離を受け入れる
EAのバックテスト結果は、過去のチャートデータに基づいた仮想シミュレーションであり、「月利10%」という数値はあくまで理想値です。そもそも市場環境は変動し、勝率30%でも利益が出るロジックも存在します。
むしろ、「勝率が低くてもトータルで利益が残る」かを検証する視点のほうが重要であり、バックテスト結果だけでEAを評価しすぎないことも大切です。
うまく伝えるためのテンプレート例
ChatGPTなどのAIに指示を出す際は、以下のような「構造的プロンプト」が効果的です。
例)
以下のEAを作成してください:
【ロジック】
- ロングのみエントリー
- RSIが30を下回ったら買い
- 利確は50pips、損切は30pips
【条件】
- 通貨ペア:USDJPY
- 時間足:1時間足
- 過去のルールと違うことはしないでください。違いがある場合は質問してください。
- 出力はMQL4形式のコードのみ。不要な説明は省いてください。
このように「ルール明示」「出力形式」「繰り返さない注意点」を盛り込むと、意図が通りやすくなります。
まとめ:AIとの開発は「忍耐×構造化」で乗り越えられる
怒りや挫折感が溜まるのは、それだけ真剣に取り組んでいる証拠です。だからこそ、「どうすればAIを使いこなせるか」を論理的に考えることが、結果的に近道となります。
構造化されたプロンプト、履歴の管理、感情のセルフケア、そして「100点を求めすぎない姿勢」が、AIとの開発をスムーズにする鍵になります。EAを育てるような気持ちで、少しずつ仕上げていく感覚を持てば、きっと成果も近づいてくるはずです。

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