個人向け国債と新窓販国債の違いは?5年と10年、どちらを選ぶべきかの判断ポイントを解説

資産運用、投資信託、NISA

国債への投資を検討している方にとって、「個人向け国債」と「新窓販国債(市場発行の利付国債)」の違いや、5年・10年といった期間の選び方は重要な判断材料になります。この記事では、それぞれの特徴と選び方のポイントを、実例を交えてわかりやすく解説します。

個人向け国債と新窓販国債の違いとは?

個人向け国債は、金融機関やネット証券を通じて個人投資家向けに販売される安全性の高い債券で、「変動金利型10年」「固定金利型5年」「固定金利型3年」の3種類があります。中途換金も原則可能です。

一方で新窓販国債は、機関投資家向けに発行される通常の利付国債を、個人が市場で購入できるように販売窓口(=新窓販)を通じて提供しているものです。利回りは市場金利により変動し、時期によって有利な条件となることがあります。

変動金利型10年:インフレや金利上昇に備えるなら有力

変動10(個人向け国債の変動金利型10年)は、半年ごとに金利が見直されるため、今後金利が上昇する可能性があると考える方に向いています

たとえば現在1%未満の金利であっても、将来的に1.5%や2%へと上がれば、その分受け取れる利息も増加します。元本保証と最低金利(年0.05%)もあるため、リスクが限定的です。

固定5年・固定3年:利回り確定で見通しが立てやすい

逆に、固定金利型の国債(特に固定5)は、購入時の金利が満期まで固定されるため、金利上昇を見込まない場合や安定した利息を得たい方に向いています

たとえば「今後金利は横ばいだろう」と考える方や、「満期までの利息を明確に把握したい」方にとっては、固定金利型が選びやすい選択肢となります。

新窓販国債は途中売却で利益が出ることも

新窓販国債は、市場金利の動向によって債券価格が変動するため、購入価格より高く売れるタイミングで売却すれば、値上がり益(キャピタルゲイン)を得ることが可能です。

たとえば、購入時に金利が高く、後に金利が下がった場合、債券の価値が上がり、高値で売却できることがあります。ただし、逆に金利が上がると価格は下がるため、売却タイミングには注意が必要です。

満期保有前提なら「変動10」も安心

もし「満期まで保有するつもり」であれば、金利上昇リスクに対応できる「変動10」はとても魅力的です。途中換金も可能ですが、1年未満は換金不可で、2年未満では中途換金調整金が引かれる点には注意が必要です。

長期保有かつ低リスク志向の方には、変動10がバランスの取れた選択肢といえるでしょう。

迷ったらどうする?判断のポイント

  • 金利が今後上がると思う → 変動10
  • 一定の利回りを確保したい → 固定5年
  • 途中売却の可能性も考慮したい → 新窓販国債
  • 手続きのシンプルさ重視 → 個人向け国債

また、複数のタイプを少額ずつ組み合わせる「分散投資」も有効な戦略です。

まとめ:投資目的と金利見通しを軸に判断しよう

国債は、安全性の高い資産として人気ですが、その中でも「個人向け」「新窓販」「固定」「変動」など多くの選択肢があります。重要なのは、自分の目的や投資スタンスに合った商品を選ぶことです。

金利上昇に備えるなら「変動10」、安定収入重視なら「固定5」、売却益を狙いたいなら「新窓販国債」──それぞれの特徴を理解し、納得できる形で運用を始めましょう。

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