新NISAの成長投資枠は売却で回復する?繰り返し投資の可否と注意点を解説

資産運用、投資信託、NISA

2024年から始まった新しいNISA制度では、「成長投資枠」において売却による投資枠の回復が可能となり、長期的に効率よく資産形成ができる仕組みが整えられています。本記事では、成長投資枠を繰り返し利用するためのルールや注意点について解説します。

成長投資枠の年間投資限度と売却による枠の回復

新NISAの成長投資枠は年間240万円まで投資可能で、売却すればその分の枠は同年内に再利用できます。たとえば、4月に100万円分の株式を購入し、7月にそれを売却すれば、同年中であれば再度100万円分の投資が可能です。

ただし、枠の回復は「同年内」に限られ、翌年以降に繰り越すことはできません。これにより、売却→再投資のサイクルを年内に複数回繰り返すことで、最大で年間240万円の枠を何度も活用することが可能です。

生涯非課税投資枠と繰り返し投資の関係

成長投資枠での非課税保有限度は生涯で1,200万円です。売却した場合、その金額分は再投資可能となるため、繰り返し利用が事実上可能です。

たとえば、1月に100万円分購入し、3月に売却、5月に同額再投資した場合、生涯投資枠の消化は1回分(100万円)で済みます。生涯投資枠が消化されるのは、「購入時」のみで、売却時には回復しない点に注意しましょう。

繰り返し投資の際に注意すべきポイント

  • 売却タイミングがずれると枠の回復が年内に反映されない
  • 年間投資枠と生涯投資枠を同時に管理する必要がある
  • 非課税期間は無期限だが、売却時点で課税口座に戻すと課税対象となる

楽天証券やSBI証券など主要なネット証券では、これらの枠の管理が自動で行われるため、口座画面で随時確認しながら運用することが重要です。

実例で見る:売却と再投資のシナリオ

ケース1:1月に100万円投資 → 6月に売却 → 9月に100万円再投資
→ 年間投資枠:変動なし、生涯投資枠:100万円

ケース2:1月に100万円投資 → 12月に売却 → 翌年再投資
→ 年間投資枠:100万円、売却分の回復はなし(再投資は翌年の枠消費)

まとめ:売却による枠回復を活用して賢く運用を

新NISAの成長投資枠では、売却によって同年中であれば枠の再利用が可能で、投資効率の向上が期待できます。ただし、年間投資枠と生涯投資枠の違いを理解し、枠管理を徹底することが成功のカギです。

長期的な資産形成を見据えて、NISA制度の仕組みを正しく活用していきましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました