トレードの世界では、エントリーの根拠を見つけた後にポジションを放置するという手法が一部で実践されています。特にリスクリワードを1:2に設定することで、損小利大の取引が可能になると考えられています。しかし、本当にそれだけで安定した成果を得られるのでしょうか?
リスクリワード1:2戦略の基本とは
リスクリワード比とは、1回のトレードにおいて「どれだけの損失を許容する代わりに、どれだけの利益を狙うか」を表す指標です。1:2であれば、1万円の損失に対して2万円の利益を狙うという形です。
この設定はトレード初心者にも人気があり、勝率50%未満でも利益が出る可能性があるため、長期的に優位な戦略とされています。
放置トレードは本当に機能するのか?
「エントリーさえ良ければ、あとはリスクリワード比に従って放置でOK」という考えは一見シンプルですが、マーケットの本質を見落とす危険もあります。相場は常に変動し、指標発表・地政学的リスク・流動性の変化などの影響を受けやすいため、途中での見直しが求められる場面も少なくありません。
例えば、価格が目標利益に近づいたにもかかわらず急な反転で損切りに至るケースもあります。途中でトレイルストップ(移動型損切り)を使えば、リスクを最小化しつつ利確できる可能性もあります。
チャートパターンやインジケーターだけに依存していいのか
エントリーの判断材料としてインジケーターやチャートパターンは確かに有効です。しかし、それらは過去のデータを基にしているため、未来を保証するものではありません。
例えば、MACDがゴールデンクロスを示したからといって、必ず上昇するわけではありません。複数の根拠を組み合わせ、トレードの確率を高める工夫が不可欠です。
実例:リスクリワード1:2で放置して失敗したケース
あるトレーダーがドル円でエントリー後、損切り30pips/利確60pipsで注文を出し、放置しました。しかし、その後突如発表された米国雇用統計によって相場は逆方向に大きく動き、即座に損切り。
もしその時点で指標スケジュールを確認し、エントリーを控えるか、ポジションを調整していれば損失を回避できた可能性がありました。
より実践的な放置型トレードの工夫
- ✅ トレイルストップを活用し、利益確定を自動化
- ✅ 経済指標・ニュースのスケジュールを事前確認
- ✅ 週末持ち越しは避けるなどポジション管理のルール化
完全放置にするのではなく、事前準備とルール設計による自律的なトレードが成功のカギとなります。
まとめ:放置トレードは「工夫」してこそ成り立つ
リスクリワード1:2は非常に有効な戦略ですが、それをそのまま「放置」するだけでは危険も伴います。重要なのは、放置できるだけの根拠・ルール・対策を持つことです。
マーケットは予測不能な要素に満ちています。だからこそ、手法に頼りすぎず、リスク管理・感情管理・情報収集も含めた総合的なスキルが求められるのです。

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