FXや株式投資において、「レンジトレード」と「トレンドフォロー」は代表的な手法ですが、どちらにより高い優位性があるのかという議論は尽きません。本記事では、レンジ内反転を狙う戦略とトレンドに乗る戦略の特徴を比較し、それぞれの強みやリスク、活用シーンを掘り下げます。
レンジトレードとは何か?
レンジトレードとは、相場が一定の価格帯を行き来している時に、その上下の端で反転を狙ってエントリーする手法です。主にサポートラインとレジスタンスラインを根拠に仕掛けます。
例えば、ドル円が140円〜142円で上下している場合、142円で売り、140円で買うといった取引が典型例です。トレンドが発生していない「横ばい相場」で効果を発揮します。
トレンドフォロー戦略の特徴
トレンドフォローは、上昇または下降の流れに沿って順方向にエントリーする戦略です。相場がブレイクアウトした後や、移動平均線の傾きからトレンド判断を行い、流れに乗る形で取引を行います。
例えば、ドル円が明確な上昇トレンドに入っていると判断した場合、押し目でロングを仕掛けるなどが一般的です。トレンドの初動を捉えることができれば、大きな利益を狙うことが可能です。
レンジ戦略の優位性と限界
レンジ内でのトレードは、リスクリワード比が良く、エントリーポイントと損切りポイントが明確という利点があります。特にボラティリティが低く、明確な支持線・抵抗線があるときには有効です。
しかし、レンジがブレイクするタイミングを読み誤ると、損失が大きくなるリスクもあります。特に「今までレンジだったから今回も」という期待が裏切られ、損切りに追い込まれるパターンが多発します。
トレンドフォローの優位性と注意点
トレンド戦略の最大の魅力は「利益を伸ばせる可能性が高い」点です。勝率が低くても、勝ちトレード1回で負けを取り戻すような設計が可能です。
一方で、トレンドの転換点を見誤ると、反転に巻き込まれるリスクがあります。特に「トレンドだと思っていたが、実はレンジだった」という状況ではダマしが多く発生します。
勝ちやすい環境の見極めが重要
どちらの戦略にも優位性はありますが、それは「相場環境に適していれば」という前提条件つきです。レンジなのか、トレンドなのかを見極める力が、戦略選択よりもむしろ重要です。
たとえば、ADXやボリンジャーバンドの収縮/拡張を見ることで、相場のボラティリティを判断し、相場状況に応じて戦略を切り替えるのが理想です。
実例:レンジトレードで成功した場面
2022年のドル円相場では、一時的に150円〜152円の間で長くレンジが続いた期間がありました。この期間、反発ポイントで売買を繰り返すことで、複数回にわたって利益を得たトレーダーも多く存在しました。
しかし、11月以降に介入が入って急落し、一気にレンジが崩れたことで、それまでの戦略が通用しなくなった例もあります。
まとめ:戦略の優位性は“状況次第”
レンジトレードが根拠として弱いという見方は一部ありますが、それは相場状況に応じた使い分けができていない場合に限ります。レンジ内反転もトレンドフォローも、正しく機能する局面があります。
大切なのは、自分の得意な手法を磨くことと、どの相場環境でどの手法が優位性を発揮するかを理解することです。手法そのものよりも“見極める力”が勝敗を分ける鍵となるでしょう。

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