為替トレードでよくある『同値撤退・建値撤退』とは?発生ポイントとその背景を徹底解説

外国為替、FX

FXや為替取引の現場でよく聞く用語に「同値撤退」や「建値撤退」があります。どちらもエントリーした価格でポジションを解消することを意味しますが、実際にはどんな場面で起きやすいのか、またなぜ多くのトレーダーがそこに注目するのか、実例を交えてわかりやすく解説します。

同値撤退・建値撤退とは?その基本的な意味

「同値撤退」とは、エントリー価格と同じ水準でポジションを手仕舞うことです。損も得もなく、プラマイゼロで決済されることから「建値撤退」とも呼ばれます。

例として、ドル円を145.000で買いエントリーし、その後上昇が見込めず同じ145.000で決済した場合が該当します。主にリスク回避やシナリオ崩れによる戦略的な撤退として行われます。

同値撤退が発生しやすいポイントとは?

マーケットでは、多くのトレーダーが同様の価格帯でポジションを持つ傾向があるため、ある種の「建値反応」が生じます。特に次のようなポイントでは建値撤退が発生しやすく、値動きにも影響を与えることがあります。

  • 大きな節目やレンジ上限・下限
  • 直近のエントリーポイント(ブレイクアウト直後など)
  • 経済指標後のボラティリティが高い局面

たとえば、EUR/USDで1.0800付近がレンジ上限となっていた場合、ブレイク後に上昇が続かず再び1.0800に戻ってきた際には、多くの買い勢が同値撤退を選びやすくなり、売り圧力が強まることがあります。

なぜトレーダーは建値撤退を選ぶのか?心理面からの考察

トレーダーが同値撤退を選ぶ理由には心理的な側面も大きく影響します。ポジション保有中に自分の想定通りに動かなかった場合、「とりあえず負けを回避したい」という心理が働きます。

このような心の動きは多くのトレーダーに共通しているため、建値付近では注文が集中しやすく、結果としてチャートにも明確な反応が表れやすくなるのです。

同値撤退を逆手に取る?戦略的なトレードへの活用法

建値撤退が多く発生することを逆に利用し、相場の反転タイミングとして捉える手法もあります。

例えば、一定の価格帯で何度も反発している様子を確認できる場合、その価格帯にストップロス注文や逆指値注文を置くことで、ブレイク時に流動性を得ることができます。

ただし、この手法は経験と値動きの理解が不可欠であり、リスク管理も重要になります。

実際のチャートで見る建値撤退の例

以下はUSD/JPYのチャートにおいて145.80での反応が建値撤退に近い動きとして出た実例です。

ある日中に一度大きく上昇した後、145.80付近で一時的に停滞。その後再度このラインに戻った際、多くのトレーダーが決済を選び、値が急に反転しました。

TradingViewなどのツールを使えば、このような価格の反応を視覚的に捉えることができます。

まとめ:同値撤退は“マーケット心理”の集まり

同値撤退・建値撤退は単なる損益ゼロの動作ではなく、市場における多くのトレーダーの心理的な判断が集まる重要なポイントです。特に値動きの転換点となりやすいため、自身のトレードだけでなく、全体の相場感を掴む参考としても非常に役立ちます。

今後のトレードでは、建値撤退が起きそうなポイントを意識し、戦略的な対応を心がけましょう。

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