新NISA制度では、積立投資枠と成長投資枠の二つの非課税投資枠が設けられています。同じ投資信託などの商品を両方の枠で購入した場合、運用上どのように扱われるのか疑問を持つ方も多いでしょう。本記事では、それぞれの枠で購入した同一商品の管理・運用の実態について解説します。
積立投資枠と成長投資枠の基本的な違い
積立投資枠は、長期・分散投資を目的とした枠で、対象商品が限定されています。一方で、成長投資枠は、より自由度の高い銘柄選定が可能で、個別株やETFにも投資できます。非課税限度額も枠ごとに別に設定されています。
同じ投資信託を積立投資枠と成長投資枠の両方で購入することは可能ですが、管理上は完全に別口で扱われます。
同一商品を複数の枠で買った場合の運用と管理
例えば「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を積立投資枠と成長投資枠の両方で購入した場合、それぞれの枠に属する保有分として別管理されます。
証券会社の画面でも、「積立投資枠での保有分」と「成長投資枠での保有分」は区別されて表示され、損益や評価額もそれぞれで算出されます。
実際の取引におけるポイント
売却する際も、どちらの枠から売却するのかを指定する必要があります。例えば、積立投資枠の非課税期間が終わりに近づいていて、先にそちらを処分したい場合には「積立投資枠から売却する」と明示して操作します。
同一商品を保有していても、それが別の枠で購入された場合には、平均取得単価や評価損益はそれぞれ別に計算されます。
税制・会計上の扱いにも違いがある
非課税枠を超えた場合、課税口座に移される際にも、それぞれの枠ごとのロールオーバーや課税計算がなされます。これも「合算して処理する」のではなく、「枠ごと」に処理されるのが原則です。
つまり、投資商品が同じでも、購入した枠が異なれば、その後の取引・管理・税務も別々になるという点を認識しておくことが重要です。
証券会社の管理画面での見え方
たとえばSBI証券や楽天証券などでは、保有商品一覧で「積立NISA」や「成長投資枠」と明示され、保有単位や取得価格、損益などが別表記されます。初心者の方は混乱しがちですが、「枠ごとに別管理される」という点を意識すれば理解が進みます。
まとめ
積立投資枠と成長投資枠で同一の商品を購入した場合、それらは証券会社の管理上、別々の枠として運用・管理されることになります。合算はされず、売却時や損益の計算も個別に行われます。投資枠の非課税メリットを最大限活かすためにも、それぞれの特性を理解したうえで戦略的に活用しましょう。

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