トレードの世界では「勝率を上げるには厳選されたエントリーパターンが重要」とよく言われます。一方で、エントリー回数を増やせばそれだけ利益のチャンスが広がると考える人も多く、悩みどころです。しかし、やみくもに手数を増やした結果、むしろ損失を拡大してしまうケースは少なくありません。本記事では、勝率とエントリー回数の関係、そして“ポジポジ病”に陥らず利益を出すための戦略について解説します。
トレードにおいて高勝率パターンは限られている
多くの熟練トレーダーは、自分の得意なパターンに絞ったエントリーを行います。なぜなら、再現性が高く、優位性のある状況でのみ仕掛けることで、勝率が安定するからです。
たとえば、移動平均線のクロスやサポレジ反発、ダブルボトムなどのチャートパターンを「自分の型」として持ち、それ以外は一切手を出さないというスタイルは非常に有効です。こうした高勝率パターンは、相場環境によっては月に数回しか出現しないこともあります。
エントリー回数を増やせば勝率は下がりやすい
手数を増やそうとエントリールールを緩めたり、環境認識をあいまいにしたりすると、自然と精度が下がり、結果的に負けトレードが増える傾向にあります。これは“ポジポジ病”と呼ばれ、感情的なトレードや焦りが原因で起こることもあります。
統計的にも、無理に回数を増やした際のトータル成績は、高勝率パターンに絞った場合よりも悪化することが多いです。むしろ、「待つ力」が勝率の鍵を握っているともいえるでしょう。
「回数」と「勝率」は基本的にトレードオフ
高勝率のトレードほど発生頻度が少なく、低勝率だが期待値の高いトレード(例:トレンドフォローやブレイク狙い)は回数が増えやすい傾向があります。つまり、「勝率」と「回数」は両立しにくいのが実情です。
例を挙げると、スキャルピングでは1日に10回以上エントリーすることもありますが、1回の勝率は60%程度。一方、スイングトレードで週に1回エントリーのようなスタイルであれば、80%以上の勝率を目指せるケースもあります。
実例:勝率重視のトレード戦略を貫いたケース
ある兼業トレーダーは、1日1回以下のエントリーしか行わず、自分のパターンが完全に揃ったときだけ仕掛けるスタイルを確立しています。具体的には、相場のレンジブレイク時の押し目・戻りのタイミングに絞ることで、勝率85%超を継続中。
彼いわく、「ポジポジを抑えるだけで、勝率とメンタルの安定が手に入る」とのこと。実際に成績が改善し、含み損によるストレスも減少したそうです。
手数を増やしたいなら“環境認識”と“手法分離”がカギ
どうしてもエントリー回数を増やしたい場合は、異なる時間軸や手法を組み合わせるという選択肢もあります。たとえば、日足ベースのスイングと、5分足ベースのデイトレを分離して考えれば、精度を落とさずにエントリー回数を増やすことが可能です。
ただし、どの戦略でも「ルールに従い、環境認識に合った相場のみで実行する」ことが必須条件です。焦ってポジションを取るのではなく、あくまで“選択肢を増やす”という視点が重要です。
まとめ:高勝率とエントリー回数は両立困難。焦らず「勝てる場面」だけを狙おう
トレードにおいて、エントリー回数を増やそうと手を広げすぎると、結果的に勝率が下がり、損失が増えるリスクがあります。高勝率なトレードは、待つことができる人にだけ許される利益構造であり、手数をむやみに増やすことは逆効果です。
焦らず、自分の得意なパターンだけに絞ったトレードを徹底することで、安定した利益を積み重ねることができるでしょう。結論として、「高勝率かつ高頻度」のトレードは極めて難しく、戦略的な割り切りが必要です。

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