近年、FANG+(ファングプラス)と呼ばれる米国の主要ハイテク株グループは、S&P500を大きくアウトパフォームする期間がありました。しかし、安定的なインデックス投資を志す人にとって「どちらが利益が出やすいか?」は簡単に答えられる問題ではありません。本記事では、それぞれのインデックスの特性やリターン、リスクを踏まえて、FANG+とS&P500を比較検証します。
FANG+とは?構成銘柄の特徴
FANG+は、主に米国のハイテク・グロース株に集中した指数で、代表的な構成銘柄にはApple、Amazon、Meta(旧Facebook)、Google(Alphabet)、Netflix、NVIDIA、Tesla、Microsoft、Snowflake、Broadcomなどがあります。
これらの企業は高成長が期待されており、株価の値動きが非常に大きい傾向があります。そのため、短期的に大きな利益を狙える可能性がある一方、リスクも高いのが特徴です。
S&P500の構成と特徴
S&P500はアメリカの代表的な500社に分散投資されたインデックスで、セクターもテクノロジー、金融、ヘルスケア、エネルギーなど多岐に渡ります。分散性に優れており、安定した成長が期待できるインデックスです。
テクノロジー比率は高いものの、FANG+のように極端に一部銘柄に偏ってはいません。そのため、ボラティリティは比較的低く、長期投資向きといえます。
過去のリターン比較
2020年から2023年にかけての株価上昇局面では、FANG+はS&P500を大幅にアウトパフォームしました。特にNVIDIAやTeslaなどは1年で株価が2倍以上になることもありました。
しかし、2022年のような利上げ局面では、グロース株全体が急落し、FANG+も30〜50%以上の下落を記録。一方で、S&P500は20%程度の下落にとどまり、リスクの差が明確に現れました。
リスクとリターンのバランス
FANG+は構成銘柄が10社前後と少ないため、個別銘柄の業績悪化が指数全体に与える影響が大きいという点が注意点です。分散効果が弱く、リスクも高くなります。
一方、S&P500は500社に分散しているため、特定銘柄の悪影響が限定的になりやすく、ポートフォリオとしての安定性があります。
どちらを選ぶべきか?目的別に整理
- 短期的に高リターンを狙いたい人:FANG+は魅力的。ただしリスクも高いため投資額の上限を設けることが大切。
- 安定的な資産形成をしたい人:S&P500が基本。特に長期での積立投資には向いています。
- 併用もアリ:S&P500をメインにしつつ、資産の一部をFANG+で運用することで、リターンの底上げが狙えます。
まとめ:リスク許容度で選ぶ投資対象
FANG+はS&P500よりも高いリターンが期待できる一方で、リスクも非常に高い商品です。一方、S&P500は安定性と信頼性があり、コツコツと資産を積み上げていく投資に向いています。
どちらが利益を出せるかは「あなたの投資目的とリスク許容度」によって変わります。資産形成のコアとしてはS&P500、アクセントや攻めのポジションとしてFANG+を使うのが現実的な戦略でしょう。

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