証券会社の損益金額と譲渡税の表示の見方|実際の利益はいくらなのか?

株式

株式などの売買をした後、証券会社から送られてくる「損益金額」や「譲渡税額」の通知を見て、「実際に手元に残る利益はどれなのか?」と戸惑う方も少なくありません。この記事では、損益表示の意味や譲渡税との関係について、具体例を交えて丁寧に解説します。

損益金額とは「売却益(または損)」そのもの

まず損益金額とは、株式などを売却した際の「売却価格 − 取得価格 − 手数料等」の差額を示しています。これには税金はまだ含まれていないケースが一般的です。つまり、この金額が「利益」とは限らず、税引き前の金額であると考えるのが基本です。

たとえば、ある株を取得価格100万円で購入し、120万円で売却した場合、損益金額は+20万円となります。ただし、実際に手元に残るのはここから税金を差し引いた後の金額です。

譲渡税は別枠で表示されることが多い

証券会社の通知やオンライン口座上では、「損益金額」と「譲渡税額」がそれぞれ別枠で表示されることがほとんどです。特定口座(源泉徴収あり)を選んでいる場合は、すでにこの譲渡税は徴収されており、確定申告不要となるケースが一般的です。

つまり、「損益金額」は税引前の金額、「譲渡税額」はその利益にかかる税額を示し、手取り額は「損益金額 − 譲渡税額」という計算になります。

源泉徴収の仕組みを理解しておこう

特定口座(源泉徴収あり)では、証券会社が売却益に対して以下のように自動で課税します。

  • 所得税15.315%
  • 住民税5%
  • 復興特別所得税0.315%

これらを合わせて、合計20.315%が自動的に差し引かれます。たとえば、利益が20万円あれば、およそ40,630円が譲渡税として引かれ、手元に残るのは約159,370円です。

実例で確認:通知書の見方

例えば証券会社の年間取引報告書に、以下のような記載があるとします。

項目 金額
譲渡による所得金額 300,000円
源泉徴収税額 60,945円

この場合、譲渡による「損益金額」は30万円で、ここから源泉徴収税額が引かれているため、実際に受け取れるのは239,055円となります。

証券会社によって表記に差があることも

一部の証券会社では「税引後損益額」などの明確な表記があることもありますが、多くの場合は「損益金額」「税額」が分けて表示されており、最終的な利益は自分で計算する必要があります。

もし不明な点がある場合、郵送書類の注釈やヘルプページも参考になります。それでも判断が難しい場合は、証券会社のFAQやチャットサポートも活用しましょう。

まとめ:手取り額を把握するには税額の確認が必要

損益金額と譲渡税額は通常別々に表示されるため、「損益金額 − 譲渡税額」が実質的な利益額と考えるべきです。特定口座で源泉徴収ありの場合は、税額が自動的に引かれ、確定申告も原則不要です。正確な手取り額を把握するには、通知書やオンライン明細を注意深く読み解く必要があります。

株式
最後までご覧頂きありがとうございました!もしよろしければシェアして頂けると幸いです。
最後までご覧頂きありがとうございました!もしよろしければシェアして頂けると幸いです。
riekiをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました