つみたてNISAやiDeCoなどの普及により、日本でも長期インデックス投資が一般的になってきました。その中でも、アメリカではS&P500が定番である一方、日本では「オルカン(全世界株式インデックスファンド)」が高い人気を集めています。本記事では、なぜ日本人がS&P500ではなくオルカンを好むのか、その背景と理由をわかりやすく解説します。
そもそも「オルカン」とは何か?
「オルカン」とは、正式には「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の略称で、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)に連動するインデックスファンドです。
このファンドは、アメリカ、ヨーロッパ、日本、中国など世界中の先進国・新興国の株式に分散投資しており、世界経済全体の成長に乗ることを目的とした設計になっています。
S&P500との違いとは?
S&P500は、アメリカの代表的な大企業500社で構成される指数で、米国経済の成長性を反映したパフォーマンスが魅力です。長期リターンが高く、多くの実績があることから、米国を中心に高い人気を誇っています。
一方、オルカンは米国だけでなく、他の地域も含んだグローバル分散型で、地域リスクを抑えるメリットがあります。例えば、米国株が一時的に下落しても他国の成長でリスクを補う可能性があります。
日本人にオルカンが選ばれる4つの理由
- 1. 投資初心者にやさしい
オルカンは「全世界」という明快なテーマがあり、深い知識がなくても安心感があります。 - 2. 地域分散によるリスク低減
アメリカに過度に依存せず、ヨーロッパ・アジア・新興国にも分散されているため、バランスの良い資産形成が可能です。 - 3. 長期保有に適している
世界経済全体の成長に連動するため、長期間保有するほどパフォーマンスが安定しやすい。 - 4. 為替や地政学的リスク分散
一国への依存が低いため、為替や経済制裁などの国別リスクも軽減されます。
米国でS&P500が好まれる背景
アメリカでは、S&P500を通じた自国企業への投資が文化として根付いています。また、米国市場が過去数十年にわたり世界を牽引してきた実績があるため、「アメリカに集中投資する方が合理的」と考える人も多いのです。
さらに、アメリカ人にとっては為替のリスクがないこともS&P500の優位性を後押ししています。
どちらを選ぶべき?投資スタイルに合わせて
どちらが「正解」というよりも、自分の投資スタイルや考え方によって選ぶべきファンドが変わります。
例として、積極的にリターンを狙いたい方はS&P500、リスクを抑えながら安定的に資産形成したい方はオルカンを選ぶ傾向があります。
まとめ:オルカン人気の裏には「安心・分散・初心者向け」がある
オルカンが日本人に人気な理由は、「全世界に分散投資する安心感」「為替リスクや国リスクを避けられるバランス性」「つみたてNISAやiDeCoとの相性の良さ」などが挙げられます。
米国のS&P500が優れた投資先であるのも事実ですが、日本という立場から見ると、オルカンのように世界全体に広く投資できるファンドは、初心者から中級者にとって非常に魅力的な選択肢なのです。

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