2025年6月時点:米国はリセッション入りしているのか?最新経済動向を解説

経済、景気

2025年6月現在、米国経済はリセッション(景気後退)に突入したのかという問いに対し、明確な答えは出ていません。景気後退の公式な判定を行う全米経済研究所(NBER)は、現時点でリセッションの開始を宣言していませんが、複数の経済指標や専門家の見解からは、経済の減速傾向が示唆されています。

リセッションの公式判定:NBERの役割と現状

米国における景気後退の公式な判定は、NBERの景気循環日付委員会が行います。彼らはGDPの縮小だけでなく、雇用、所得、生産、販売など複数の指標を総合的に分析し、景気後退の開始と終了を後追いで決定します。現時点で、NBERは2025年のリセッション入りを宣言していません。

経済指標の動向:混在するシグナル

2025年第1四半期の米国GDPは年率換算で0.3%の縮小を記録しました。これは景気減速の兆候と受け取られていますが、他の指標は必ずしも一致していません。失業率は4.2%で安定しており、消費者信頼感指数も5月に12.3ポイント上昇し、98となりました。これらのデータは、経済の一部に回復の兆しがあることを示しています。

専門家の見解:リセッションの可能性とその影響

経済専門家の間でも意見は分かれています。JPモルガンは2025年のリセッション確率を一時60%と予測しましたが、5月には40%に引き下げました。一方、モルガン・スタンレーは軽度のリセッションが株式市場にとって好材料となる可能性を指摘しています。彼らは、リセッションが金利引き下げや企業収益の再評価を促し、S&P500指数が6,500ポイントに達する可能性があると予測しています。

消費者行動の変化:節約志向の高まり

経済の不確実性が続く中、米国の消費者は支出を抑える傾向を強めています。キャンベル社の報告によると、自宅での調理が増加し、缶詰食品やスープの需要が高まっています。これは、消費者が外食を控え、より経済的な選択をしていることを示しています。

金融政策と今後の展望

連邦準備制度理事会(FRB)は、インフレ率が2.3%と高止まりしている中、金利を4.25%から4.5%の範囲で据え置いています。FRBは、インフレの持続性と景気後退のリスクのバランスを慎重に見極めながら、今後の金融政策を決定する方針です。

まとめ:リセッションの可能性と注意点

現時点で米国がリセッションに入ったと断定することはできませんが、経済の減速傾向や消費者行動の変化など、注意すべき兆候が見られます。投資家や消費者は、経済指標や専門家の見解を注視し、柔軟に対応することが求められます。

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