積立投資を継続していると、SBI証券のアプリに表示される「運用収益率」が気になりますよね。これを見て「今まで何%の年率利回りで運用できていたのか」を把握したい方も多いと思います。しかし単純に投資年数で割ってしまうと、正確な年率はわかりません。この記事では、年率利回り(複利換算)を求める正しい方法を解説します。
運用収益率と年率利回りの違い
まず前提として、「運用収益率」と「年率利回り(複利利回り)」は異なる指標です。運用収益率は、これまでの利益の割合を示すだけで、期間に関する情報を考慮していません。一方、年率利回りは時間の経過も考慮した上での増加率を示します。
たとえば、3年間の運用収益率が30%だった場合、それを3で割って「年率10%」とするのは誤りです。複利効果が反映されないため、正確な年率を出すには別の計算が必要です。
正しい年率利回りの求め方:年平均成長率(CAGR)
年率利回りを求めるには「CAGR(年平均成長率)」という概念を使います。次の式が基本です。
CAGR = (最終評価額 ÷ 元本) ^ (1 ÷ 年数) - 1
たとえば、元本が100万円で、3年後に130万円になっていたとすると。
CAGR = (130 ÷ 100) ^ (1 ÷ 3) - 1 ≒ 0.091 ≒ 年率9.1%
SBI証券アプリで使える情報
SBI証券の「運用収益率」は、元本と評価額の差を表示していますが、年率ではありません。そのため、CAGRを求めるには以下の2つの情報が必要です。
- 累計購入額(元本)
- 現在の評価額(時価)
- 積立開始からの年数
これらはアプリ内の「保有商品」や「履歴」から確認できます。
具体例:自分で計算する手順
例えば、以下の条件だとしましょう。
- 累計購入額(元本):1,200,000円
- 現在の評価額:1,500,000円
- 積立開始からの年数:3年
このとき、CAGRは次のようになります。
CAGR = (1,500,000 ÷ 1,200,000) ^ (1 ÷ 3) - 1 ≒ 0.077 ≒ 年率7.7%
このように、自分で正しい利回りを算出することで、今後の投資計画やリスク判断にも役立ちます。
計算が面倒な場合の代替手段
CAGRはExcelやGoogleスプレッドシートの関数(RATE
やXIRR
)でも求めることができます。ネット上にはCAGR計算機も多く存在するため、そうしたツールを活用するのも一つの方法です。
「投資利回り 計算機」などで検索すると、簡易なツールがすぐ見つかります。
まとめ:運用収益率から年率利回りを正しく読み取ろう
・運用収益率を投資年数で割るのは誤り
・年率利回りはCAGRを使って算出する
・SBI証券アプリから必要な数値は入手可能
・自分で計算が難しい場合はツールを活用する
年率利回りを正しく把握することで、自分の資産運用が「うまくいっているのかどうか」を客観的に評価できるようになります。

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