チャートパターンの中でも「三角持ち合い」は非常に多くの場面で見られますが、「勝率が低い」「だましが多い」といった声も聞かれます。本記事では、三角持ち合いを正しく理解し、フラッグなど他のパターンとの関係性も踏まえながら、活用方法や注意点を詳しく解説します。
三角持ち合いとは何か?基本をおさらい
三角持ち合い(トライアングル)は、価格の高値と安値が徐々に収束し、三角形のような形状を作るチャートパターンです。基本的には次の3種類に分類されます。
- シンメトリカルトライアングル(対称型)
- アセンディングトライアングル(上昇型)
- ディセンディングトライアングル(下降型)
いずれも「どちらかにブレイクする直前のエネルギー充填期間」とされ、ブレイク後に大きく動くと考えられています。
三角持ち合いが機能しないと言われる理由
三角持ち合いが「勝率が低い」と言われる理由は主に以下の通りです。
- ブレイクのだましが多い
- ボラティリティの収縮が大きく、動きが読みにくい
- 他のパターンへと変形しやすい(例:フラッグやレンジ)
特に短期トレードでは、損切りが間に合わずにロスを大きくしてしまうケースも多く、「三角は苦手」という印象が広がりやすいのです。
三角持ち合いとフラッグの違いと見極め
三角形が形成されていると思ったら、実はフラッグ(旗型)だったというケースもあります。両者は似た形状をとりますが、以下のような違いがあります。
- 三角持ち合い:上下が収束しボラティリティが縮小
- フラッグ:トレンド方向と逆方向に傾斜したチャネル型
もし途中でパターンがフラッグに変化したと感じた場合、そのまま三角とみなすのではなく、「利食いはフラッグの上限/下限」といった新しい戦略に切り替えることが重要です。
三角持ち合いを使う場合の具体的な戦略
三角持ち合いを効果的に使うには、以下のような工夫が求められます。
- 信頼できるローソク足の終値ブレイクを待つ
- ブレイク直後の出来高やRSIで勢いを確認
- 利食いは直前の値幅やチャネル幅で設定
- だましを防ぐためのエントリー遅らせ戦略も検討
また、移動平均線(MA)との組み合わせも有効です。たとえば、200MAが下支えになっている三角持ち合いは、反発上昇の期待値が高くなるケースがあります。
三角持ち合いが向いている相場・向いていない相場
三角持ち合いはボラティリティが縮小している相場では有効ですが、レンジ色が強い局面やファンダメンタルの影響が大きい場面では「ブレイクの方向が読みにくい」という弱点があります。
そのため、指標発表前や地政学リスクの高まっている相場では、むしろエントリーを控えた方が安全です。
まとめ:三角持ち合いは使い方次第で武器になる
三角持ち合いは、確かにだましや勝率の低さといった課題を抱えたチャートパターンです。しかし、他のインジケーターやパターンと組み合わせることで、信頼度は格段に向上します。
大切なのは「ただパターンをなぞる」のではなく、相場状況や背景、パターンの変化を柔軟に読み取り、それに応じた戦略を取ること。三角がフラッグに見えたなら、その視点の切り替えこそが勝率アップの鍵になるのです。

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