株で“高値買い・安値売り”を繰り返すとどうなる?資産が溶ける速度とその構造

株式

株式投資で「高く買って安く売る」ことを意識的に繰り返した場合、資産がどのように減少していくのかは、実は非常に重要なリスク管理の視点を含んでいます。本記事では、損切りとエントリーの逆選択がもたらす“資産溶解”の仕組みを解説します。

▼ 損切りが早く、利確が遅い人とは逆のパターン

一般的に、投資家が利益を上げるためには「安く買って高く売る」が原則ですが、それを真逆にして「高く買って安く売る」を繰り返すと、当然ながら損失が雪だるま式に膨らみます。

例として、資産100万円からスタートし、毎回10%の損失を出すとすると、たった7回のトレードで資産は約50万円に半減します。複利で損失を重ねる構造は、時間と共に急激な“資産溶解”を引き起こします。

▼ 実例:1日トレードで資産がどう減るか

たとえば1日1回のトレードを行い、毎回「高値でエントリー→下がってから売却」で5%ずつ損失を出したとします。10営業日での資産減少は以下の通りです。

取引回数 資産額(概算)
1回目 95万円
5回目 約77万円
10回目 約60万円

このように、損失を繰り返すだけで資産は簡単に半減します。元の資産に戻すためには、なんと「67%の上昇」が必要になります。

▼ なぜ“高く買って安く売る”行動を取ってしまうのか?

これは多くの場合、感情や心理が原因です。「FOMO(取り残される不安)」により高値圏でエントリーしてしまい、その後の下落に恐れて安値で売ってしまう。これは初心者だけでなく、経験者でも陥ることがあります。

「株はメンタルが9割」と言われるほど、感情のコントロールは投資において重要です。

▼ 投資戦略における“逆選択”の危険性

「高く買って、下がったら売る」という戦略を繰り返すと、マーケットの反対側にいる参加者の利益を支えることになります。つまり、自分が損することで他者が儲かっている可能性があるのです。

仮に“下手な逆張り”を毎回行ってしまう場合、それは統計的に損失を積み重ねる投資行動であり、長期的には資産ゼロに向かう確率が高まることを意味します。

▼ リスクを減らすために必要なアプローチ

  • 損切りラインを明確に設定する(例:3%下落で売却)
  • トレンド分析を取り入れる(RSIや移動平均線など)
  • 一括投資ではなく、分割買い・売りを検討する

特に“エントリーポイントを絞る訓練”と“過去の失敗を記録する投資日記”は、逆選択を防ぐ大きな助けになります。

まとめ

「高く買って安く売る」ことを意図的に繰り返すと、短期間で資産の大半を失う可能性があります。特に複利的に損失が積み上がる構造は注意が必要です。

投資はギャンブルではありません。損失の中にこそ改善点があると認識し、自分の取引を客観的に見直す力が必要です。

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