株式と社債はどちらも投資対象ですが、価格の動きには大きな違いがあります。特に社債は「利率が決まっているのに、なぜ価格が上下するのか?」と疑問を持つ方も多いでしょう。この記事では、社債の価格が上がる仕組みを初心者の方にもわかりやすく解説します。
社債の基本:あらかじめ決まった利率
社債とは、企業が資金調達のために発行する借金の証書のようなものです。例えば「利率2%、5年満期」の社債を買えば、保有している間ずっと年2%の利息が受け取れ、5年後に元本が返ってきます。
このように、社債はあらかじめ利率や償還期間が決まっており、「配当金が増減する株」とは違って一定です。それなのに価格が変動するのはなぜでしょうか?
社債価格の変動要因①:金利の変動
もっとも大きな理由が市場金利の変動です。以下の例で説明しましょう。
例:2%の利率で発行された社債をあなたが持っているとします。その後、市場の金利が1%に下がると、2%で利息が受け取れる社債は相対的に「お得」に感じられます。そのため、多くの人が買いたがり、価格が上昇するのです。
逆に、市場金利が3%に上がれば、2%の利息しかもらえない社債は「魅力が薄い」ので、売りたい人が増え価格が下がるというわけです。
社債価格の変動要因②:信用リスク(返済の確実性)
もうひとつ大きな要因が企業の信用リスクです。企業の業績が安定していて倒産の可能性が低ければ、「この会社はしっかり返してくれる」と市場から信頼され、その社債の価格は高くなります。
逆に、業績が悪化したり、財務内容が悪いと「返してもらえないかも」と不安になり、社債の価格は下がります。これがあなたの理解されていた「価格が下がる仕組み」です。
価格が上がると得するの?
社債は満期まで保有すれば基本的に元本が返ってくるので、価格変動を気にしない方もいます。しかし、途中で売買する場合は、価格が上がっていれば利益が出ます。
例:100万円で買った社債が105万円に値上がりしたときに売れば、5万円のキャピタルゲイン(値上がり益)を得ることができます。
初心者におすすめの理解方法
社債の価格変動を理解するコツは、「今の金利と比べて、どれくらいお得な利率なのか」という視点です。つまり、決まった利率であっても、周囲の状況によって価値が変わるということ。
また、企業の業績やニュースにも注目してみましょう。業績がよければ価格が上がる可能性があり、投資判断に役立ちます。
まとめ:社債は金利と信用力で価値が変わる
社債の価格が上がる理由は主に2つ、「市場金利が下がったとき」と「企業の信用力が高まったとき」です。利率が決まっている社債でも、市場の動きや企業の状況によって日々価値が変わります。
難しく感じるかもしれませんが、株とは違った安定した運用が期待できる金融商品でもあるため、理解を深めて少しずつ投資に慣れていくのがおすすめです。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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